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2006 年度 実績報告書

スギ木部発現遺伝子の大量解析によるノルリグナン生合成酵素遺伝子の単離

研究課題

研究課題/領域番号 17580147
研究機関独立行政法人森林総合研究所

研究代表者

吉田 和正  独立行政法人森林総合研究所, 生物工学研究領域, 室長 (50353909)

キーワードスギ / ノルリグナン / 二次代謝成分 / 生合成 / 酵素 / 遺伝子
研究概要

スギの木部には、ノルリグナンと総称される二次代謝成分が含まれている。スギのノルリグナン生合成酵素及び遺伝子は単離されておらず、生合成経路に不明な点が多く残されている。本研究は、スギのノルリグナン生合成に関与する酵素の遺伝子を単離し、その遺伝子がコードする酵素タンパク質の特性を解析することにより、ノルリグナン生合成酵素を特定することを目的としている。
スギを伐採し丸太を室内に静置すると、伐採後20日目から41日目にかけてノルリグナンの一つであるアガサレジノールが辺材中に蓄積する。平成17年度に、41日目の辺材で優勢に発現している遺伝子を収集・解析し、15種の二次代謝関連酵素遺伝子が含まれることを明らかにした。これらの酵素遺伝子がアガサレジノールの蓄積と関係しているかどうかを推定するため、伐採後の日数経過(伐採当日、10日目、20日目、41日目)に伴う辺材での発現変動を調べた。その結果、遺伝子の発現が、(1)伐採当日及び10日目には検出されず20日目から認められるもの、(2)伐採当日には検出されず10日目から認められるもの、(3)伐採当日から認められるもの、の3グループに分けられた。(1)や(2)のグループに属する酵素遺伝子12種について、移行材(5月と11月に採取)、葉芽及び針葉(6月に採取)での発現の有無を調べると、5種の酵素遺伝子(推定酵素名:ケイ皮酸4-モノオキゲナーゼ、フラボノイド3'-モノオキシゲナーゼ、シトクロムP450(CYP82C)、チロシン3-モノオキシゲナーゼ、1,4-ベンゾキノンレダクターゼ)は、心材形成が進行しているとされる11月の移行材で発現していた。アガサレジノールは心材成分の一つであることを考慮すると、これらの中にアガサレジノールの生合成に関わる酵素遺伝子が含まれる可能性があると考えられた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Expressed sequence tags from Cryptomeria japonica sapwood during the drying process.2007

    • 著者名/発表者名
      Yoshida K, Nishiguchi M, Futamura N, Nanjo T
    • 雑誌名

      Tree Physiology 27.1

      ページ: 1-9

  • [雑誌論文] Generation and alteration of norlignans in a transition zone during the drying of a Cryptomeria japonica log.2006

    • 著者名/発表者名
      Yoshida K, Nishiguchi M, Hishiyama S, Kato A, Takahashi K
    • 雑誌名

      Journal of Wood Science 52・4

      ページ: 372-375

URL: 

公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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