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2007 年度 実績報告書

カレイ類変態期に起こる左右分化の仕組みの解明と養殖魚におこる形態異常の防除

研究課題

研究課題/領域番号 17580163
研究機関京都大学

研究代表者

田川 正朋  京都大学, フィールド科学教育研究センター, 准教授 (20226947)

研究分担者 有瀧 真人  水産総合研究センター, 宮古栽培漁業センター, 場長 (00426298)
キーワード異体類 / 変熊異常 / ホシガレイ / ヒラメ / 甲状腺ホルモン / タイミング説 / 成長履歴解析 / ALC多数回標識
研究概要

我々はこれまでの研究に基づき、変態期に体の左右が異なった形へと分化する仕組みについて、「タイミング説」という作業仮説を提唱している。本年度は、このタイミング説を更に精密に検討するとともに、成長との関連性に関して予備的な検討を加えた。
1)細胞培養系における各種色素胞の出現確認 今年度は細胞の観察に蛍光装置を導入し、白色素胞と虹色素胞を、初めて自信を持って同定できた。これを端緒として、死亡した色素細胞と誤認していた細胞が、稚魚型の黒色素胞と黄色素胞である可能性が高くなった。まだ、確認すべき点は残されているが、仔魚型黄色素胞以外は全て、観察できる実験系が確立できたのではないかと考えている。
2)ホシガレイにおける初期成長履歴と形態異常の関連 同一個体にALCを多数回投与し、耳石の多重標識を試みた。一回標識に比べると成長が若干遅くなったが、通常飼育とほぼ同様の形態異常魚の出現が見られ、体長が影響を及ぼすステージを簡便に決定できることがわかった。一方、発達初期のサンプルは耳石が溶けてしまったため今年度の分析は出来なかった。
3)ヒラメ各種色素胞の発現様式の検討 全ての色素胞の発達に伴う密度変化を明らかにした。また黄色素胞には、仔魚型と稚魚型の2型の存在することが初めて示された。この知見を含めて考えると、ヒラメの色素胞は以下の3タイプに分類できる。1)仔魚期発現型(仔魚型の黒色素胞と黄色素胞、および白色素胞)、2)稚魚期非対称発現型(稚魚型の黒色素胞と黄色素胞)、3)稚魚期対称発現型(虹色素胞)。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Changes on cortisol level and digestive enzyme activity in juveniles of Japanese flounder, Paralichthys olivaceus, exposed to different salinity regimes.2007

    • 著者名/発表者名
      Sergio N. Bolasina, Masatomo Tagawa, Yoh Yamashita
    • 雑誌名

      Aquaculture 266

      ページ: 255-261

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Defective fin regeneration in medaka fish (Oryzias latipes) with hypothyroidism.2007

    • 著者名/発表者名
      Koshin Sekimizu, Masatomo Tagawa, Hiroyuki Takeda
    • 雑誌名

      Zoological Science 24

      ページ: 693-699

    • 査読あり
  • [学会発表] ヌマガレイの変態異常と甲状腺ホルモン-変態より前のT4分泌が左右性を決定する可能性-2008

    • 著者名/発表者名
      田川正朋・有瀧真人
    • 学会等名
      日本水産学会春季大会
    • 発表場所
      東海大学海洋学部
    • 年月日
      2008-03-28
  • [図書] IIIA.甲状腺ホルモン(P.1908-1929) (ホルモンハンドブック新訂eBook版、日本比較内分泌学会編)2007

    • 著者名/発表者名
      田川正朋
    • 総ページ数
      2464
    • 出版者
      南江堂

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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