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2005 年度 実績報告書

遺伝子マーカーを用いた有機汚濁水域における硫酸還元細菌の活性評価

研究課題

研究課題/領域番号 17580169
研究機関福井県立大学

研究代表者

近藤 竜二  福井県立大学, 生物資源学部, 助教授 (30244528)

キーワード硫酸還元細菌 / 亜硫酸還元酵素遺伝子 / 硫酸還元活性 / 定量的競合RT-PCR
研究概要

機能遺伝子を用いた硫酸還元細菌(SRB)の活性評価法の開発のため,異化的硫酸還元過程の最終段階で働く亜硫酸還元酵素をコードしている遺伝子(dsr)の解析を行った。データベースに登録されている塩基配列をもとにPCRプライマーを作成した。SRBの19種27株からDNAを抽出し,作成したプライマーを用いてPCRを行ったところ,全ての株で予想された長さのPCR産物が得られた。数種の非SRBからはPCR産物の増幅は認められなかった。さらに,河口堆積物および密度成層湖水から抽出したDNAを鋳型にPCRを行い,PCR産物のクローンの塩基配列を決定したところ,全てのクローがdsrであった。これらの結果から,作成したプライマーはSRBのdsrに特異的であることが確認できた。
次に,競合鋳型DNAをプラスミドベクターに組み込み,これを鋳型としてT7プロモーターを用いて競合RNAを作成した。Desulfovibrio desulfuricans DSM642^Tを用いて異なる温度で培養し,一菌体あたりの硫酸還元活性の異なる細胞を調整した。各温度の増殖段階の異なる細菌細胞から全RNAを抽出し,上述の競合鋳型RNAを用いて競合RT-PCRによってdsrの転写量を定量したところ,いずれの温度でも対数増殖期において,一菌体あたりのdsrの転写量が最も多かった。また,菌体当たりの硫酸還元活性が異なれば細胞内のdsrのRNA量が異なり,SRB細胞の状態によって細胞当りのdsrのmRNAが変化することが明らかとなった。環境中のdsr mRNAを直接定量することによって,SRBの状態を推察することが可能であると考えられる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Genetic diversity of the toxic cyanobacterium Microcystis in Lake Mikata2005

    • 著者名/発表者名
      M.Yoshida, T.Yoshida, Y.Takashima, R.Kondo, S.Hiroishi
    • 雑誌名

      Environmental Toxicology 20・3

      ページ: 229-234

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [図書] 海の環境微生物学2005

    • 著者名/発表者名
      近藤竜二 ほか
    • 総ページ数
      239
    • 出版者
      恒星社厚生閣
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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