研究課題
基盤研究(C)
本研究では、まず、Value Chain分析の視点から、カンボジア、ラオス、ミャンマー、タイにおける貿易の自由化と、農業・農村への影響に関する情報収集を行い、収集したデータを用いて、農産物価格の上昇が、農村の貧困層に及ぼす影響について分析した。そこでは、所得決定関数の推計結果から、天水田地帯における芳香米の普及は、貧困削減に貢献するが、一般的なコメ価格の上昇は、最貧困層に負の影響を及ぼす可能性があることを明らかにした。このことは、経済統合が、必ずしも貧困層に恩恵をもたらすとはいえない事を示している。次に、貿易自由化の影響は、所得だけではなく、農民の社会的厚生にも影響すると考えられるので、別途、農村世帯における子供の、教育、健康・栄養状態に関するデータを収集し、先の家計調査データと合わせて、グローバル化による農産物価格や雇用環境の変化が子供の教育、健康や栄養状態にいかなる効果があるのかを分析した。分析結果は、このような変化が、必ずしも、貧困世帯の子供の教育や健康に正の影響を及ぼすとは限らないことを示唆している。以上の成果の一部は、以下の研究業績一覧に示す文献に発表されている。
すべて 2007 2006 2005
すべて 雑誌論文 (13件)
農業経済研究 79.2
国民経済雑誌 195
ページ: 65-77
burnal of Economics & Busuness Administration 195,2
Journal of International Cooperation Studies 14.2
ページ: 19-36
Journal of Rural Problem 42.2
ページ: 224-236
ournol of International Cooperation Studies 14,2
GSICS Working Paper Series No.6
GSICS Working Paper SericB No.5
Journnl of Rurnl Problem 42,2
国民経済雑誌 191.2
ページ: 29-48
Journal of International Cooperation Studies 13.2
「国民経済雑誌」第191巻第4号 第191巻第4号
ページ: 53-68
Journal of Intemationnl Cooperation Studies 12,3