研究概要 |
本研究の目的は,日アセアンFTAに日本農業が組み込まれた場合の影響を定量的に評価するフレームワークを構築し,具体的な実証研究を行うことにより,日アセアンFTAに日本農業をどのように組み込むことが妥当かつ可能であるかということを検証し,農業関係者・一般国民・相手国に説明・理解を得るための検証資料を提供することである. 平成18年度に実施した研究は,次のとおりである. 1.日本とカンボジアについて,個別品目の生産費,生産者価格,輸出価格,小売価格等を比較するとともに,主要品目の生産,流通,消費構造を把握し,生産者への影響,自国全体の経済厚生,貿易の歪曲性,世界全体の経済厚生の変化を検証した. 2.日本とタイについて,個別品目の生産費,生産者価格,輸出価格,小売価格等を比較するとともに,主要品目の生産,流通,消費構造を把握し,生産者への影響,自国全体の経済厚生,貿易の歪曲性,世界全体の経済厚生の変化を検証した. 3.日アセアンFTAの分析に適用できるようなフレームワークに再構築された国際貿易の空間均衡モデルを用いてシミュレーションを行い,日アセアンFTAによるコメ貿易への影響を試算した.
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