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2007 年度 実績報告書

非線形破壊力学を応用した水田における亀裂進展予測手法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 17580218
研究機関独立行政法人農業技術研究機構

研究代表者

吉田 修一郎  独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 中央農業総合研究センター・北陸水田輪作研究チーム, 主任研究員 (90355595)

研究分担者 足立 一日出  中央農業総合研究センター, 田畑輪換研究チーム, 上席研究員 (80355594)
キーワード土壌の乾燥収縮 / 土壌の亀裂 / 亀裂先端開口角(CTOA) / 有限要素法 / 土・水連成解析
研究概要

粘土質水田において、乾燥亀裂の下方への進展は圃場の排水性に大きな影響を及ぼしている。特に暗渠へ向かう水の流れは、数センチの亀裂の深度の違いに大きく左右されることが明らかとなっている。本研究では、このような亀裂の重要性を鑑み、土・水連成解析と破壊力学の知見を応用した水田における亀裂進展シミュレーションモデルの開発を進めてきた。本年度は、既に作成した亀裂進展シミュレーションモデルの有効性を評価するために、粘土質水田において、乾燥時の亀裂の進展とそのときのマトリックポテンシャルの鉛直分布の変化を実測した。また、数値シミュレーションに必要な土壌各層の収縮特性を測定した。2点の亀裂調査点における本年度夏期の亀裂観測直前のマトリックポテンシャルの最低値は、15cm深で-72kPaおよび-64kPa、20cm深で-52kPaおよび51kPa、30cm深で-25kPaおよび-33kPaであった。このとき、亀裂は深いもので30cm、浅いものでも25cmに達していた。このような条件下での亀裂進展を昨年構築したシミュレーションモデルを用いて再現することを試みた。シミュレーションでは、水稲の条直下を変位固定、一定フラックス境界とし、条間中央部に初期亀裂が2.5cm形成された状態を初期条件とした。亀裂進展条件としての亀裂先端開口角を作土については0.03に統一し、下層土については0.01から0.03に変化させて亀裂の進展深さを比較した。この値は、試料のマトリックポテンシャルが-5kPaと-50kPaの時の曲げ試験によるCTOAの実測値である。下層土のCTOAのこの程度の違いでは、亀裂の進展挙動には大きな違いは見られず、12日間の乾燥により亀裂が27.5cmに達した。よって、CTOAを現実的なレンジ内に設定すれば、亀裂の進展挙動を本モデルにより再現できることが明らかになった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Impact of hydraulic suction history on crack growth mechanics in soil2008

    • 著者名/発表者名
      Shuichiro Yoshida and Paul Hallett
    • 雑誌名

      Water Resources Research (印刷中)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 査読あり

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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