研究課題
基盤研究(C)
サルモネラに感染した鶏は本菌に汚染された鶏卵を産出する可能性がある。産卵直後では卵黄よりも、菌の増殖には適当な環境ではない卵白内に菌が存在する場合が多いといわれているため、鶏卵内のサルモネラは、卵黄膜を介して卵黄内に侵入することによって増殖を開始すると考えられる。本研究では実験的汚染モデル卵を用いて、卵内におけるサルモネラの動態を各種血清型間で比較し、抗サルモネラ卵黄抗体の存在がサルモネラの動態に及ぼす影響を検討した。SPF鶏卵の卵黄膜上にサルモネラ(SE並びに血清型インファンティス(SI)及びモンテビデオ(SM))の生菌を100個接種し、25℃で6日間インキュべートしたところ、卵黄内への侵入率及び卵黄内菌数は血清型間で有意な差を認めなかった。また、本菌が卵白内を卵黄に向かって運動することはまれであるが、卵黄の近傍に存在することは増殖に好都合であることが示唆された。SM自然感染を認めるコマーシャル産卵鶏が産出した卵の抗サルモネラ卵黄抗体を検討したところ、断餌による換羽の誘導に伴い感染した鶏が増加した可能性が示唆された。供試卵からサルモネラは検出されなかった。不活化SEワクチンを接種したコマーシャル採卵鶏が産出した卵とSPF卵を用いて、汚染モデルによりSEの卵内動態を比較した。卵黄内への侵入性には両卵のあいだに差が認められなかった。しかし、卵黄にSEを直接接種し24時間後の生菌数は、SPF卵に比べワクチン接種鶏から得られた卵において有意に少なかった。したがって、卵黄内のSEの増殖が卵黄抗体により阻害される可能性が示唆された。
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