研究課題/領域番号 |
17580273
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 摂南大学 |
研究代表者 |
尾崎 清和 摂南大学, 薬学部, 講師 (40268496)
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研究分担者 |
奈良間 功 摂南大学, 薬学部, 教授 (80268490)
松浦 哲郎 摂南大学, 薬学部, 講師 (20268494)
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キーワード | ラット / 糖尿病 / 末梢神経 / 形態計測 / インスリン |
研究概要 |
方法:糖尿病を発症した18カ月齢のWBN/Ko bの雄とその対照として18同月齢のWBNの雌を用いた。インスリンペレットを40日間皮下に埋め込み、血糖値により低血糖群、正常/経度高血糖群、無処置群に群分けした。その後麻酔、全身灌流固定し、坐骨神経、脛骨神経を採取しエポン包埋光顕標本、電顕標本を作製した。標本には免疫染色、酢酸ウラニルクエン酸鉛染色を施して神経、神経内膜や血管の変化などについて光学顕微鏡、電子顕微鏡を用いて詳細に観察した。 結果:各群間に、一般状態、体重に有意な差異はなかった。血漿中インスリン濃度は低血糖群、正常/軽度高血糖群で差異はなかった。形態学的に神経病変は低血糖群で高度であった。形態計測を用いた定量的解析で、神経束面積には変化はなかったが、神経線維密度は正常/軽度高血糖群に比べ低血糖群、無処置糖尿病群の両方で減少した。平均神経線維占拠率は特に低血糖群での減少が著しかった。神経線維面積の平均値には差を認めなかったが、ヒストグラムでは無処置糖尿病群、正常/軽度高血糖群、低血糖群ともにきれいな二峰性を示した。しかし、その分布は各群で変動しており、無処置糖尿病群に比べて正常/軽度高血糖群では小口径の線維が増加し、低血糖群では中口径の線維が増加した。 まとめ:神経病変は過剰な血糖コントロールよっても誘発されることから、適切な血糖コントロールが必要なことが再認識された。
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