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2006 年度 実績報告書

神経突起伸展活性を持つビブサニン類及びフラノビブサニン類の合成研究

研究課題

研究課題/領域番号 17590027
研究機関徳島文理大学

研究代表者

今川 洋  徳島文理大学, 薬学部, 講師 (80279116)

キーワードネオビブサニン / ビブサニン類 / 神経突起伸展促進活性 / 分子内Diels-Alder反応 / ビステトラヒドロフラン
研究概要

福山らによってViburnum awabukiから単離構造決定されたビブサン型テルペノイドは、NGF存在下に,神経突起伸展促進作用を有し、アルツハイマー型の神経変性疾患の治療薬開発のためのリード化合物として期待が持たれている。なかでも申請者らは、ネオビブサニンA及びBがビステトラヒドロフラン骨格を含むユニークな構造を有していることに興味を持ち、その全合成をめざして研究を展開している。これまでに,DMIによって加速される、分子内Diels-Alder反応を新たに開発し,これを鍵反応として,鍵中間体である環状ケトンの合成に成功した。さらに数段階の合成を進め,メチルケタール構造を持っネオビブサニン骨格を構築することに成功した。最後に,不安定なエノールエステルの導入を行った.すなわち,一級アルコールをアルデヒドへ酸化した後,LDAでリチウムエノレートとした後,3-メチルクロトン酸の塩化物を作用させ,エノールエステルを構築し,4-エピ-5-エピネオビブサニンAの全合成を達成する事ができた.その他,幾つかのビステトラヒドロフラン骨格を有する誘導体も合成し,PC12細胞を用いた,神経突起伸展促進作用を調べた.その結果,非天然型の4-エピ-5-エピネオビブサニンAは,NGF存在下に,天然物のネオビブサニンBと同程度の神経突起伸展促進活性を示すことが確認できた.すなわち活性発現には,4位や5位の立体化学は関係しない事が明らかになった.また構造を単純化した誘導体に関しては,天然物を凌ぐ活性が見出されたれ,活性発現に必要な最少構造単位が明らかになった.現在,さらに詳細な活性と構造の相関と作用機序を明らかにすべく,蛍光標識体を含めた,さらに新しい誘導体の合成を行っている.

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 1件) 産業財産権 (1件)

  • [雑誌論文] Efficient Synthesis of a Series of Trehalose Dimycolate (TDM)/Trehalose Dicorynomycolate (TDCM) Analogues and Their Interleukin-6 Level Enhancement Activity in Mice Sera.2007

    • 著者名/発表者名
      Nishizawa, M
    • 雑誌名

      J.Org.Chem. 75

      ページ: 1627-1633

  • [雑誌論文] Mercuric Triflate-Catalyzed Cycloisomerization of 2-Ethynylaniline Derivatives Leading to Indoles.2007

    • 著者名/発表者名
      Kurisaki, T.
    • 雑誌名

      Tetrahedron Lett 48

      ページ: 1871-74

  • [雑誌論文] TiCl_4 Induced anti-Markovnikov Rearrangement.2007

    • 著者名/発表者名
      Nishizawa, M.
    • 雑誌名

      Org.Lett. 8

      ページ: 5793-5796

  • [雑誌論文] Hg(OTf)_2-Catalyzed Cyclization of Alkynyl tert-Butylcarbonate Leading to Cyclic Enol Carbonate2006

    • 著者名/発表者名
      Yamamoto, H.
    • 雑誌名

      Tetrahedron Lett. 47

      ページ: 8369-833

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 査読あり
  • [雑誌論文] Hg(OTf)_2-Catalyzed Glycosylation Using Alkynoate as the Leaving Group.2006

    • 著者名/発表者名
      Imagawa, H.
    • 雑誌名

      Tetrahedron Lett 47

      ページ: 4729-4731

  • [雑誌論文] Mercuric Triflate-Catalyzed Cycloisomerization of Alkynyl-1,3-Cyclohezanedione and Cyclopentanedione.2006

    • 著者名/発表者名
      Imagawa, H.
    • 雑誌名

      Synlett 4

      ページ: 642-644

  • [産業財産権] ビステトラヒドロフラン化合物、その製造方法及び該化合物の用途2007

    • 発明者名
      西沢麦夫, 福山愛保, 今川 洋
    • 権利者名
      西沢麦夫, 福山愛保, 今川 洋
    • 産業財産権番号
      特願2007-51664
    • 出願年月日
      2007-03-01

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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