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2006 年度 実績報告書

セラミド選別輸送分子の機能に関する構造生物学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 17590031
研究機関熊本大学

研究代表者

寺沢 宏明  熊本大学, 大学院医学薬学研究部, 教授 (10300956)

キーワードセラミド / CERT / ゴルジ体 / PtdIns(4)P / PHドメイン / リポソーム / NMR / 転移交差飽和法
研究概要

スフィンゴミエリンは、小胞体膜上で生合成されたセラミドを前駆体として、ゴルジ体内腔にて生合成された後、小胞輸送により形質膜外層へと輸送される。Ceramide transporter (CERT)は、セラミドを選択的に小胞体からゴルジ体へと輸送するタンパク質である。CERTはN末端にPHドメイン(CERT-PH)を、C末端にSTARTドメインを持つ。CERT-PHは、PtdIns(4)Pを特異的に認識する。PtdIns(4)Pはゴルジ体膜上に豊富に存在することから、STARTドメインによって小胞体膜上からセラミドを引き抜いたCERTは、CERT-PHによるPtdIns(4)Pの認識によってゴルジ体膜上へと移行する。
本研究は、PtdIns(4)Pおよび脂質膜との結合がCERTの細胞内セラミド輸送にどのような意義を有するのかを明らかにすることを目的とする。
前年度はCERT-PHのPtdIns(4)P/脂質膜認識機構をNMR法によって解析した。ゴルジ体膜の脂質組成を模した、PtdIns(4)Pを組み込んだリポソームを調製し、CERT-PHと混合して転移交差飽和実験を行った。顕著にシグナル強度が減少したアミノ酸残基をCERT^PHの立体構造モデル上にマッピングした結果、分子表面にて一つの連続した面を形成し、この部分がゴルジ体膜模倣リポソームと相互作用することが明らかとなった。
本年度は、ゴルジ体膜模倣リポソームと相互作用することを明らかにしたアミノ酸残基の機能解析を行った。相互作用を行うアミノ酸残基について変異を導入し、さまざまな濃度のPtdIns(4)Pを組み込んだリポソームに対する結合について、速度論的解析を行った。その結果、PtdIns(4)Pの極性頭部を認識するアミノ酸残基と、脂質膜を認識するアミノ酸残基を各々同定することに成功した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Ligand-induced structural changes of thc CD44 hyaluronan-binding domain revealed by NMR.2006

    • 著者名/発表者名
      Takeda Mitsuhiro et al.
    • 雑誌名

      J.Biol.Chem. 281

      ページ: 40089-40095

URL: 

公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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