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2006 年度 実績報告書

PGE_2活性化マスト細胞の細胞外マトリックスへの可逆的な接着機構とその生理的意義

研究課題

研究課題/領域番号 17590079
研究機関武庫川女子大学

研究代表者

市川 厚  武庫川女子大学, 薬学部, 教授 (10025695)

研究分担者 田中 智之  武庫川女子大学, 薬学部, 助教授 (40303846)
扇間 昌規  武庫川女子大学, 薬学部, 教授 (90098533)
キーワード細胞・組織 / シグナル伝達 / 細胞接着 / マスト細胞 / 生体分子
研究概要

本年度の研究実施計画に基づいて、以下の研究成果を得た。
1.マスト細胞のフィブロネクチンへの接着反応のメカニズムの解析:マスト細胞のPGE2刺激によるフィブロネクチンへの接着反応は、細胞膜にある2つのPGE2受容体のEP4とEP3を介して惹起されていることがわかった。それぞれの受容体を介する接着反応の細胞内シグナルを解析したところ、EP4受容体を介するシグナルはcAMP-PKA系であるが、EP3受容体のそれはPLC-Ca^<2+>-PKC系であることを証明した。どちらの系でも、フィブロネクチンへの接着反応はミオシン短鎖キナーゼによるミオシンのリン酸化とそれによるインテグリン-フィブロネクチンの会合促進によることがわかった。
2.フィブロネクチン接着マスト細胞の乖離反応のメカニズムの解析:PGE2刺激で惹起したフィブロネクチン接着マスト細胞は、Ca^<2+>-カルモジュリン系を介して乖離反応を起こしていることがわかった。さらに、この乖離反応はミオシン短鎖キナーゼ活性に依存しており、リン酸化ミオシンで乖離することを証明した。
3.アレルギーモデルマウスにおけるマスト細胞のマトリックスへの接着反応の解析:マウス背部皮下に空気脳を作成し、その脳腔内にマスト細胞を封入し、PGE2刺激により脳腔周辺の結合組織のフィブロネクチンやラミニンに接着するマスト細胞数を定量するというin vivo細胞接着実験系を初めて作成することに成功した。PGE2は、アゴニスとおよびアンタゴニストを用いた実験系により、EP4受容体を介してin vivoでは接着を促進することを明らかにした。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (6件)

  • [雑誌論文] Involvement of cyclooxygenase-2 and EP3 prostaglandin receptors in acute herpetic but not posttherapetic pain in mice2007

    • 著者名/発表者名
      Takasaki, I., Nojima, H., Sugimoto, Y., Ichikawa, A., Narumiya, S., Ikai, A
    • 雑誌名

      Neuropharmacology 49・3

      ページ: 293-292

  • [雑誌論文] マウス空機脳を用いたmastocytoma P-815細胞の皮下組織に対するPGE2依存性接着の評価2007

    • 著者名/発表者名
      片岡裕美, 扇間昌規, 山本格士, 市川 厚
    • 雑誌名

      日本若学会 第126年会 要旨集 3

      ページ: 91

  • [雑誌論文] カルモジュリン-ミオシンを介したP-815細胞の接着と遊離2007

    • 著者名/発表者名
      吉富久恵, 扇間昌規, 吉野健一, 市川 厚
    • 雑誌名

      日本薬学会 第127年会 要旨集 2

      ページ: 3

  • [雑誌論文] PGE2受容体サブタイプEP3を介した培養マスト細胞の接着機構2007

    • 著者名/発表者名
      坂中麻利子, 田中智之, 扇間昌規, 市川 厚
    • 雑誌名

      日本若学会 第127年会 要旨集 2

      ページ: 3

  • [雑誌論文] Quantification of the number of EP3 receptors on a living CHO cell surface by the AFM.2006

    • 著者名/発表者名
      Kim, H., Arakawa, H., Hatae.N., Sugimoto, Y., Ichikawa, A., Narumiya, S.
    • 雑誌名

      Ultramicroscopy 106・2

      ページ: 652-662

  • [雑誌論文] Immune reguratory roles of histamine produced by leukocytes2006

    • 著者名/発表者名
      Tnnaka, S., Ichikawa, A.
    • 雑誌名

      J.Pharmacol.Sci 101・3

      ページ: 19-23

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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