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2005 年度 実績報告書

痴呆症治療薬の創造を意図したピロロ〔2,3-b〕インドール化合物群の合成展開研究

研究課題

研究課題/領域番号 17590086
研究種目

基盤研究(C)

研究機関金沢大学

研究代表者

山田 文夫  金沢大学, 自然科学研究科, 助教授 (80135087)

研究分担者 染井 正徳  金沢大学, 自然科学研究科, 教授 (20110546)
キーワード痴呆症治療薬 / pyrrolo[2,3-b]indole / tryptamine / 1-methoxyindole / 1-hdroxyindole / ハロゲン化 / ヨウ素 / morpholine
研究概要

1,2,3,3a,8,8a-Hexahydropyrrolo[2,3-b]indole骨格の3a位に酸素側鎖を持つ天然物や関連したfurano[2,3-b]indole骨格を有する天然物が数多く知られている。これらの天然物は、アセチルコリンエステラーゼ阻害作用等の強い生理活性を示すことから多くの研究者により合成研究が活発におこなわれている。これらの天然物合成に役立つbuilding blocksとして、また痴呆症治療薬の新しい医薬品のリード化合物になる可能性のある化合物群として、3a位にハロゲンや酸素官能基を持つ8-methoxy-1,2,3,3a,8,8a-hexahydropyrrolo[2,3-b]indole誘導体を想定し、その合成研究を開始した。
本年度は、3a位にハロゲン、酸素官能基を有するpyrrolo[2,3-b]indole誘導体の合成法を確立するために、1-methoxy-Nb-methoxycarbonyltryptamine(1)を基質として研究をおこない、以下の事実を明らかにした。
1.アルコール溶媒中1-methoxy体(1)とNCS、NBS、NISを用いてハロゲン化した場合には、それぞれ対応する3a-halogenohexahydropyrrolo[2,3-b]indole体(2)およびそれらを経由する3a-alkoxyhexahydropyrrolo[2,3-b]indole体(3)が生成することがわかった。
2.上記の反応で、溶媒をMeCNに変えることにより、3a-halogenohexahydropyrrolo[2,3-b]indole体(2)のみを選択的に高収率で得ることに成功した。
3.得られた3a-halogeno体(2)を、MeCN-H_2O混合溶媒中AgCNと反応させると、短時間かつ高収率で3a-hydroxy体(4)へと誘導できることがわかった。
4.得られた3a-hydroxy体(4)を、NaHを塩基としDMF中allyl bromideまたはmethyl iodideと反応させるとそれぞれ高収率で対応する3a-alkoxy体(3)へと導くことができた。
したがって3a-hydroxy体(4)を原料とすれば、本条件を用いて任意のalkyl化剤、acyl化剤等との反応を実施することができ、様々な3a-alkoxy-1,2,3,3a,8,8a-hexahydropyrrolo[2,3-b]indole誘導体合成に活用できる可能性を見出した。
5.1で検討したハロゲン化の結果に基づき、1-methoxy体(1)から直接3a-alkoxy体(3)を合成する反応を開拓するための検討をおこなった。その結果、1をアルコール溶媒中morpholine存在下、10倍モルのヨウ素と室温下で反応するだけで、高収率で目的とする3a-alkoxy-1,2,3,3a,8,8a-hexahydropyrrolo[2,3-b]indole誘導体を合成する、実用的であり、新規かつ簡単な一般合成法の開拓に成功した。
次年度は、光学活性な1-methoxytryptophan誘導体への本反応の応用を展開する予定である。

研究成果

(1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Three new synthetic methods for the 1,2,3,3a,8,8a-hexahydropyrrolo[2,3-b]indoles having an alkoxy group at the 3a-position2005

    • 著者名/発表者名
      Iwaki Takako
    • 雑誌名

      Heterocycles 65

      ページ: 1811

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公開日: 2007-04-01   更新日: 2016-04-21  

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