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2005 年度 実績報告書

抗生物質耐性機構の構造生物学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 17590090
研究機関城西国際大学

研究代表者

額賀 路嘉  城西国際大学, 薬学部, 助教授 (20251150)

研究分担者 懸川 友人  城西国際大学, 薬学部, 教授 (80169391)
大内 希  城西国際大学, 薬学部, 助手
キーワード感染症 / 抗生物質 / 酵素 / 蛋白質 / X線結晶解析
研究概要

本年度、抗生物質耐性に関わる3つのプロジェクトに対し以下のような研究をおこなった。
1.β-ラクタマーゼ
クラスAβ-ラクタマーゼ:SHV-1β-ラクタマーゼと代表的カルバペネム系抗生物質であるメロペネムの複合体の構造解析を行った。フォトンファクトリーでデーター収集を行い、アポ酵素では0.93Å、複合体では1.0Åという高解像度データを得ることができた。現在、精密化を行っている途中で、水素原子を含む詳細な構造を検討している。
クラスCβラクタマーゼ:カルバペネム系抗生物質耐性をもつ緑膿菌より、本来分解不可能であるカルバペネムを加水分解できるクラスCβ-ラクタマーゼが発見された。この遺伝子を1acプロモーター支配におき、高発現系を得られた。これを用いて現在タンパクを精製している。次年度には結晶化スクリーニング、構造解析を行いたい。
2.アミノグリコシドリン酸化・アセチル化二機能酵素
MRSAのアミノグリコシド系抗生物質耐性の主要因である本酵素のX線結晶解析を行うために、遺伝子を入手し、pColdベクターを利用した高発現系を確立した。またカナマイシンを利用したアフィニティークロマトグラフィーを使用することにより、1Lの培地から10mg程度の精製酵素を得る系を確立した。予備的なスクリーニング実験により4つの条件でタンパクの結晶が得られることが確認された。次年度にはデータ収集が可能であるかどうか確認後、構造解析を行う予定である。
3.マクロライドリン酸化酵素
マクロライド系抗生物質をリン酸化することにより不活性化する酵素遺伝子、mphAならびにマクロライドの存在、非存在により遺伝子発現を調節するmphRに関して高発現系を確率すべく実験を行っている。いくつかのベクターを試してみたが、遺伝子をベクターに導入する際のライゲーション反応に問題があり、現在、条件を検討中である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (4件)

  • [雑誌論文] SHV-1β-ラクタマーゼ・メロペネム複合体のX線結晶解析(学会抄録)2006

    • 著者名/発表者名
      額賀 路嘉
    • 雑誌名

      日本細菌学雑誌 61・1

      ページ: 114

  • [雑誌論文] Inhibition of class D beta-lactamases by diaroyl phosphates2005

    • 著者名/発表者名
      Majumdar S, Adediran SA, Nukaga M, Pratt RF
    • 雑誌名

      Biochemistry 44・49

      ページ: 16121-16129

  • [雑誌論文] Inhibition of class D beta-lactamases by acyl phosphates and phosphonates.2005

    • 著者名/発表者名
      Adediran SA, Nukaga M, Baurin S, Frere JM, Pratt RF.
    • 雑誌名

      Antimicrob Agents Chemother. 49・10

      ページ: 4410-4412

  • [雑誌論文] The D-methyl group in beta-lactamase evolution : evidence from the Y221G and GC1 mutants of the class C beta-lactamase of Enterobacter cloacae P99.2005

    • 著者名/発表者名
      Adediran SA, Zhang Z, Nukaga M, Palzkill T, Pratt RF.
    • 雑誌名

      Biochemistry 44・20

      ページ: 7543-7552

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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