研究課題
基盤研究(C)
カドミウム(Cd)の腸管からの吸収には、鉄の輸送担体であるDivalent Metal Transporter 1(DMT1)が関与すると考えられているが、先行研究によりin vivoで、1ppmという低濃度でCdを投与した場合、腸管でのCd吸収にはDMT1以外の輸送系も関与していることが示唆されている。本研究の結果、腸管Cd吸収にはDMT1以外の輸送担体も関与していることが明らかになった。この新たな輸送担体によるCd輸送は、体内の鉄状態に関係なく、低鉄食摂取によりCd取り込みの増加が観察される事から、摂取食物中の鉄量に依存して、発現ないし何らかの輸送能の調節、あるいはCdとFeの輸送における競合阻害がなされていると考えられる。従って、Cd摂取の危険性が高い集団において、鉄の同時投与等の介入が、この輸送担体によるCd輸送を抑制し、Cdによる健康被害を抑制できる可能性が示唆された。
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The Journal of Kyoritsu University of Pharmacy 4
ページ: 1-8
Toxicology and Applied Pharmacology 227(3)
ページ: 462-467
oxicology and Applied Pharmacology 227(3)