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2006 年度 実績報告書

アデノウイルスベクター及び増殖性ウイルス放出の高感度検出系の開発

研究課題

研究課題/領域番号 17590141
研究機関国立医薬品食品衛生研究所

研究代表者

内田 恵理子  国立医薬品食品衛生研究所, 遺伝子細胞医薬部, 室長 (80176685)

研究分担者 山口 照英  国立医薬品食品衛生研究所, 生物薬品部, 部長 (50111117)
永田 龍二  国立医薬品食品衛生研究所, 遺伝子細胞医薬部, 主任研究官 (20370942)
キーワード遺伝子治療 / 増殖性アデノウイルス / アデノウイルスベクター / ポリエチレンイミン / 感染性PCR
研究概要

遺伝子治療の安全性確保上、増殖性ウイルスの混入は非常に重要な問題である。増殖性アデノウイルス(RCA)を全く含まないアデノウイルスベクター(AdV)の開発は困難であり、その安全性評価のために遺伝子治療を受けた患者の臨床検体中のAdV及びRCAの高感度な検出手法の開発が望まれている。本研究では、我々が開発した感染性PCR法によるRCA検出法を臨床検体へ適用するための技術開発を行った。また、AdVを用いた遺伝子治療の実施において必要となるAdVの体外放出を高感度に検出する方法を検討した。
感染性PCR法はウイルスを指向性細胞に感染・増幅させた後、定量的リアルタイムPCRにより高感度検出法する方法であるが、臨床検体中のRCA、AdVは種々の妨害物質のために効率よく感染させることが困難である。そこで、ウイルスを効率よく指向性細胞に感染させるための方法として、ポリエチレンイミン(PEI)結合磁気ビーズにウイルスが吸着することを利用して、PEI磁気ビーズとアデノウイルスを混合後、磁気プレート上で細胞に強制感染させる系を確立した。本法は通常の方法より100倍以上感染効率を高めることが可能であることを明らかにした。次に、この方法を利用して臨床検体中のRCAの感染性を測定するため、ヒト血液試料にスパイクしたRCAの感染性PCR法による検出を検討した。その結果、ヒト血清を1%でも添加すると、PEI磁気ビーズを用いた強制感染系による感染効率の増強は全く認められなくなることが判明した。非働化又はフィルターろ過処理後のヒト血清を用いても同様であった。一方、ヒト血漿について同様の検討を行った結果、ヒト血清と比べて感染阻害効果は低いが、反応系のゲル化により感染性の測定が困難になることが判明した。今後、ヒト血漿のゲル化の影響を受けずに臨床検体中のRCA、Advを測定するための最適条件を検討する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007 その他

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Regulatory Aspects of Oncolytic Virus Products2007

    • 著者名/発表者名
      Teruhide Yamaguchi, Eriko Uchida
    • 雑誌名

      Current Cancer Drug Targets 7

      ページ: 203-208

  • [雑誌論文] 遺伝子治療薬及び細胞治療薬のウイルス安全性確保

    • 著者名/発表者名
      内田恵理子 他2名
    • 雑誌名

      臨床とウイルス (In press)

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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