研究課題/領域番号 |
17590149
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
前川 眞見子 千葉大学, 大学院・医学研究院, 助手 (20181571)
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研究分担者 |
伊藤 千鶴 千葉大学, 大学院・医学研究院, 助手 (80347054)
外山 芳郎 千葉大学, 大学院・医学研究院, 講師 (70009637)
豊田 二美枝 千葉大学, 大学院医学研究院, 助教授 (60009751)
年森 清隆 千葉大学, 大学院・医学研究院, 教授 (20094097)
門松 健治 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (80204519)
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キーワード | Basigin / 精子形成 / 精子成熟 / 精子 / 受精 / 免疫グロブリンスーパーファミリー |
研究概要 |
1)Basigin蛋白の特定のドメイン特異的抗体の作製: すでに公表されているcDNA配列をもとにこれまでのデータを検討した結果、ベイシジン蛋白の免疫グロブリンV-typeドメインが、精子成熟、受精能獲得や受精の過程で重要であると考えられた。そこで、ベイシジン遺伝子のexon 5にコードされるポリペプチドに対する抗体の作製を業者に委託し、抗体5Bを得た。また、Basigin蛋白のC末およびN末を認識するという市販抗体(G-19およびM-190;Santa Cruz)を購入し、実験に供した。 2)Basiginドメイン特異抗体を用いた解析 (1)免疫組織化学による局在の決定:各抗体を用いて、マウス精巣および精巣上体精子における局在を調べた。精巣における局在は3種の抗体で同じであったが、精巣上体精子では精巣上体の頭部と尾部で差異が認められた。 (2)精子形成および精子成熟過程における抗原蛋白の変化:精巣および精巣上体頭部精子、精巣上体尾部精子から蛋白質を抽出し、Western blottingを行った。その結果、用いた抗体により異なる結果を得た。 (3)精細管への顕微注入:抗体が精子形成過程に及ぼす影響を調べるため、100倍希釈した抗体G-19をマウス精巣精細管に顕微注入した。18時間後に精巣を取り出し、電顕標本を作製し、電顕観察を行ったが、この条件では顕著な変化は見られなかった。今後注入する抗体量や反応時間を検討し、形態的影響についてさらに調べる予定である。 3)トランスジェニックマウス作製の試み: Basigin遺伝子のN末およびC末にHcRedおよびhrGFP蛍光タグを融合したベクターを作製した。これを用いて、Basigin蛋白ドメインの機能解析のため、コンディショナルなトランスジェニックマウスの作製をめざす。
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