研究概要 |
1.これまでに収録した各種変異・破格例の図譜一覧から、医歯学並びにコメディカルの解剖学ことに解剖学実習に必要な線描図を抜粋して、それらの下絵を丁寧に濃くなぞり、きれいに印刷・コピーできるように、構造物には引出し線を用いてラテン名称を付記し、欄外のメモ(解剖所見)も清書した。人体の部位別では、体幹前面4枚、上肢2枚、胸部内臓7枚、腹部内臓3枚、骨盤・骨盤内臓2枚、後胸・腹壁1枚、頭・頚部8枚の、計26枚の清書を完成させた。完成した線描図は、専用のファイルに収録・保管した。 2.平成18年度の人体形態学実習中に出現した完全内臓逆位例、本例に合併した心膜横隔動脈の走行異常・腹腔動脈と上腸間膜動脈の動脈吻合・死冠・浅足背動脈・足背の副短母指伸筋などについて、その解剖所見を線描画22枚とデジタル映像で記録した。下絵は上記のごとく清書し、また着色を学生に依頼した。着色した浅描画4枚とデジタル画像は、スキャナでPCに入力・保存・加工し、その成果は平成19年3月の第112回日本解剖学会総会・全国学術集会で発表した。 3,平成17年度の実習で遭遇した脳底動脈の構成異常例、平成18年度実習に出現した広頸筋異常例、下横隔動脈の変異2例は、一連の破格例の調査に含めて、それらの線描画も清書した。また、平成18年度の残り5体で観察された解剖所見もデジタル映像として収録した。 4.完全内臓逆位の解剖所見は、担当した学生にも描写を勧め、その成果は学生とともに作成した小冊子「解剖-人体形態学実習における解剖所見の発表会-」(弘前大学医学部保健学科2006年9月)に収録した。また、逆位の所見は、平成18年9月開催の理学療法学臨地実習指導者研修会での特別講演「本学保健学科における人体形態学実習の現況」、平成19年1月開催の「保健学科1年「人体標本の見学」並びに既卒者「人体標本の見学」研修会」でも添付・活用した。
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