研究課題/領域番号 |
17590189
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生理学一般
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
亀山 正樹 鹿児島大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (60150059)
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研究分担者 |
矢澤 和人 鹿児島大学, 大学院医歯学総合研究科, 講師 (90212274)
ハオ リイン 鹿児島大学, 大学院医歯学総合研究科, 講師 (40311881)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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キーワード | Caチャネル / カルモジュリン / カルモジュリン依存性キナーゼ / パッチクランプ / 心筋細胞 |
研究概要 |
L型Caチャネルの調節は複雑多岐であり、分子レベルでの調節機構やそれらの相互作用については未だに不明の部分が多い。近年我々は、カルモジュリン(CaM)がCaチャネルの活性維持に関わることを発見した。本研究では、CaMのL型Caチャネルに対する調節作用について分子レベルで解明することを目的として、CaMのチャネル活性維持作用とCa依存性促通(facilitation、CDF)やCa依存性不活性化(CDI)との関係、CaMキナーゼII(CaMKII)との関係に注目して実験を行った。その結果、1)CaMは低中濃度ではチャネルに促通的に、高濃度では抑制的に作用して濃度-効果曲線がベル型を示すこと、2)そのベル型曲線はCa濃度が増加すると、左方すなわち低濃度側にシフトすること、3)CaM以外の部位(おそらくチャネル本体)に低親和性のCa結合部位が存在し、第二のCa依存性不活性化機構を担っていること、が明らかになった。CaMKIIについては、cell-attachedパッチの実験において、CaMKII阻害剤がチャネルの基礎活動を低下させるものの、CDFやCDIを消失させないことから、CDFやCDIを修飾する役割を担うと考えられた。この見解は、CaMのチャネルC末側尾部ペプチドに対する結合が同ペプチドのCaMKIIによるリン酸化で増加することから支持される。以上の結果から、CaMは、チャネル活性維持作用、CDF、CDIに中心的な役割を果たし、CaMKIIはそれを修飾する役割を持つと考えられる。
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