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2005 年度 実績報告書

分岐理論に基づく心室筋自動能発生機序の解析とバイオペースメーカーシステム設計

研究課題

研究課題/領域番号 17590192
研究機関金沢医科大学

研究代表者

倉田 康孝  金沢医科大学, 医学部, 助教授 (00267725)

研究分担者 芝本 利重  金沢医科大学, 医学部, 教授 (90178921)
キーワードヒト心室筋細胞 / イオンチャネル / 非線形力学系モデル / コンピュータ・シミュレーション / 分岐理論 / 自動能 / 不整脈
研究概要

本研究の目的は、1)心室筋細胞の分岐構造(自動能発現・停止過程での安定性とダイナミクス)を理論的・実験的に検証して、心室筋における異常自動能発現の非線形力学的機序を解明すること、2)バイオペースメーカー細胞作成のためのシステム設計を行うこと、である。
平成17年度は、まずヒト心室筋細胞のモデルシステムを改良し、異常自動能(脱分極誘発自動能及び早期後脱分極)を再現できると共に分岐構造解析に適した新しいヒト心室筋細胞モデルを作成した。また、このモデルを基に、1)活動電位の再構成及びそのダイナミクスの評価、2)活動電位のパラメータ依存性変化(分岐パターン)の計算、3)システムの平衡点とその安定性の計算、のための解析システムを構築することができた。さらに、この解析システムを用いて、実験データから予測される脱分極誘発自動能及び早期後脱分極の発現条件を分岐パラメータの変化としてシミュレートし、モデル細胞ダイナミクスのパラメータ依存性変化を表す分岐図を作成した。得られた分岐図をもとに、モデルシステムの各パラメータ依存性分岐構造を詳細に解析することにより、各異常自動能の発現条件とその非線形力学的機序(各イオンチャネル電流系の役割)を明らかにした。その成果の一部は既に報告済みである(Biophys J 89:2865-2887,2005)。また、モルモット及び家兎の心臓より単離した心室筋細胞にホールセル・パッチクランプ法を適用し、定常電流-電圧関係及び零電流電位の電気的安定性とそのイオンチャネル電流修飾薬投与における変化(分岐ダイナミクス)を測定・解析する方法を確立した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Dynamical mechanisms of pacemaker generation in IK1-downregulated human ventricular myocytes : insights from bifurcation analyses of a mathematical model2005

    • 著者名/発表者名
      Kurata et al.
    • 雑誌名

      Biophysical Journal 89・4

      ページ: 2865-2887

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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