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2006 年度 実績報告書

身体運動によるヒト概日リズムの同調:脱同調パラダイムによる解析

研究課題

研究課題/領域番号 17590197
研究機関北海道大学

研究代表者

橋本 聡子  北海道大学, 大学院医学研究科, 特任助手 (80374247)

研究分担者 棚橋 祐典  北海道大学, 大学院医学研究科, 助手 (50374228)
キーワード概日リズム / メラトニン / ヒト / 身体運動 / 位相変化 / 内的脱同調 / 睡眠覚醒 / 体温リズム
研究概要

本研究の目的は、周期的な身体運動の概日振動体に対する作用機序を明らかにするとともに、身体運動の作用が光の作用と同じく位相依存性を示すか否か、また身体運動の強度と同調作用に相関があるか否かを明らかにすることにある。
1)連続4日間の身体運動に対するメラトニン概日リズムの位相反応
健康成人男子7-8名を対象として、それぞれ運動負荷、非負荷の2回の実験を行った。被験者を7日間、低照度時間隔離実験室で単独生活させ、第1日目に24時間連続採血を行い、血中メラトニンリズムの初期位相を確定し、その後4日間、決められた時刻に自転車エルゴメーターによる身体運動を2時間負荷した。6日目に再度、24時間連続採血を行い、メラトニンリズムの位相変化を測定した。その結果、運動負荷の有無にかかわらず、メラトニンリズム位相は主観的夕方を除き、後退した。運動負荷時と非負荷時では位相変化の大きさには差はなかった。
2)連続4日間の身体運動によるメラトニン概日リズム再同調促進作用
被験者7-8名を10日間、低照度時間隔離実験室で単独生活させた。第1日目に24時間連続採血を行い、血中メラトニンリズムの初期位相を測定した。その後一晩の徹夜をはさんで、睡眠スケジュールを8時間位相前進させ、4日間固定した。その間、一定時刻に自転車エルゴメーターによる身体運動を2時間負荷した。6日目に24時間連続採血を行い、メラトニンリズムの位相変化を測定し、その後、被験者をフリーラン条件下に6日間おき、最終日に再度メラトニンリズムを測定した。なお、身体運動を行わない対照実験を同様のスケジュールで行った。その結果、睡眠スケジュールの8時間の前進にもかかわらず、メラトニンリズムの位相は有意に変化しなかった。一方、フリーラン開始時の睡眠位相は、運動負荷時で有意に前進した。この結果は、身体運動が睡眠覚醒リズムの非光同調を促進することを示す。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Repeated exposures to daytime bright light increase nocturnal melatonin rise and keep the circadian phase in young subjects under fixed sleep schedule.2006

    • 著者名/発表者名
      Takasu, N.
    • 雑誌名

      Am. J. Physiol. Regul. Integr. Comp. Physiol. 291

      ページ: R1799-R1807

  • [雑誌論文] Effects of physical exercise on human circadian rhythms.2006

    • 著者名/発表者名
      Yamanaka, Y.
    • 雑誌名

      Sleep Biol. Rhythms 4

      ページ: 199-206

  • [図書] 環境生理学2007

    • 著者名/発表者名
      本間研一, 他
    • 総ページ数
      446
    • 出版者
      北大図書出版会

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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