研究課題/領域番号 |
17590204
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
渡邊 達生 鳥取大学, 医学部, 教授 (60182929)
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研究分担者 |
井元 敏明 鳥取大学, 医学部, 助教授 (10109639)
三好 美智夫 鳥取大学, 医学部, 助手 (20093627)
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キーワード | ナトリウム利尿ペプチド / 発熱 / 細菌性内毒素 / サイトカイン / 脾臓 / 脳 / ラット / アンギオテンシンII |
研究概要 |
血圧低下やナトリウム利尿を起こすホルモンとして、ナトリウム利尿ペプチド(natriuretic peptide ; NP)が知られている。一方、アンギオテンシンII(angiotensin II ; ANG II)は、逆に昇圧作用やアルドステロンを介したナトリウム保持作用を持つ。すなわちNPとANG IIは、互いに相反する生理作用を通じて血圧・体液調節に関与しているものと推察される。近年私たちは、ANG IIとその1型受容体が細菌性内毒素(lipopolysaccharide ; LPS)による発熱と炎症性(発熱性)サイトカインの産生に貢献している事実を発見した。本年度は、この発熱と炎症性(発熱性)サイトカインの産生に於いてもNPがANG IIと逆の働きをしているのではないかとの仮説のもとに、ラットのLPS発熱におけるNPの役割について検討した。その結果、LPSの静脈内投与による3相性発熱の2相目と3相目は、NP受容体拮抗薬の静脈内投与と脳室内投与により、それぞれ有意に増強することが分かった。しかし同拮抗薬は、サイトカインの静脈内投与による発熱に対して何ら影響を及ぼさなかった。従って、LPSによるサイトカイン産生をNPは抑制しているものと推察された。実際、この点を調べると、脾臓に於けるサイトカイン産生をNP受容体拮抗薬は有意に促進した。さらに、心房性NPを静脈内あるいは脳室内に投与すると、LPSによる3相性発熱の2相目あるいは3相目は有意に抑制された。従って、脳の内外の内因性のNPはLPS発熱を抑制しているものと推察される。
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