研究課題
基盤研究(C)
未分化間葉系細胞は、再生医療に置いて多種多様な可能性を秘めている。分化誘導を制御する因子は、PPARγなど見いだされているが細胞間隙を構築する因子について明確な関わりを示したものはない。本研究では、細胞間隙(Collagen, Vitronectinなど)やタンパク質を溶解する因子として生体内の恒常的に発現しているPlasminogenに注目し研究計画を立案した。その結果、本研究機関にいくつかの点か解明された。1:細胞レベルでの線溶系因子の関与病態における線溶系因子の活性化は、細胞表面にアンカーされている生理活性物質を瞬時に切り離すことで生理学的、生化学的反応を遂行することが見いだされた。2:サイトカインの制御機構の可能性分化誘導・増殖という過程においてサイトカインは重要な機構を担っている。TGF-β、TNF-α、VEGFなどの急激な反応について細胞表面からの切り出しに関与している事が見いだされた。3:α2-antiplasminの機能線溶系の中心であるplasminは、生体内で特的阻害因子であるα2-antiplasminによって瞬時に非活性化される。遺伝的にα2-antiplasminの欠損状態を形成したマウスでは、これらの作用が消失しサイトカインなどの誘導が増幅される事が確認された。4:uPARの特異性本研究期間において、最終的に結論に至らなかった大きなテーマにuPARが挙げられる。脂肪細胞の分化誘導に深く関与し、その生理学的特異性が注目される。すなわち、可溶性受容体であり細胞膜アンカー型で膜貫通生を持たずplasminによって切り離された部分はリガンドとして機能する可能性を示している。これらについて継続的な研究が、19年度の文部省科学研究費基盤研究C(脂肪細胞の分化・誘導における線溶系因子の機能解明と治療戦略的ストラテジーの確立)として承認された。本研究成果を元に、さらに発展していくものと考えられる。
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