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2006 年度 実績報告書

新規ユビキチンリガーゼによるCDK阻害蛋白質p27^<Kip1>の分解と癌化との関連

研究課題

研究課題/領域番号 17590243
研究機関浜松医科大学

研究代表者

内田 千晴  浜松医科大学, 医学部, 助手 (60223567)

研究分担者 北川 雅敏  浜松医科大学, 教授 (50294971)
服部 隆行  浜松医科大学, COE研究員 (50377751)
キーワードp27^<Kip1> / ユビキチン / プロテアソーム / 分解 / 細胞周期
研究概要

本研究計画の目的は、我々が同定したp27^<Kip1>の新規結合因子p27NBP1のp27^<Kip1>の細胞内レベルの制御における役割を明らかにすることである。17年度においては、p27NBP1がp27^<Kip1>のユビキチンリガーゼであり、p27^<Kip1>のプロテアソームによる分解を亢進させることにより、細胞周期の進行を制御していることを明らかにした。本年度はさらに詳細な検討を行い、以下に記す研究成果を得た。
1.p27NBP活性の細胞周期への影響
(1)T98細胞のp27NBP1をノックダウンした後に血清飢餓によりG0期に同調した。そして血清添加後の細胞周期再開をフローサイトメトリー解析で調べた。するとp27NBP1ノックダウン細胞ではコントロール細胞に比べてG0/G1で停止した細胞の割合が増加していた。
(2)対数増殖期のHeLa細胞ではp27NBP1ノックダウンで見られるG1/S比の上昇が、p27^<Kip1>とp27NBP1のダブルノックダウンによって抑えられた。したがって1-(1)の結果はp27NBP1ノックダウンによってp27^<Kip1>の蓄積したため細胞周期進行が抑制されたことを示すと言える。
2.p27^<Kip1>の他のユビキチンリガーゼとの比較
(1)その他のp27^<Kip1>のユビキチンリガーゼとして知られるSkp2やKPC1をノックダウンして1-(1)と同様の実験を行った。細胞周期進行においてSkp2やKPC1よりもp27NBP1ノックダウンのほうが強い抑制効果を示した。
(2)Skp2ノックアウトMEFのp27NBP1をノックダウンした。この細胞でもp27^<Kip1>の蓄積が顕著であった。したがってSkp2とp27NBP1は独立してp27^<Kip1>の安定性を制御していると考えられた。
3.p27NBP1発現量に対するDNAアルキル化剤の影響
DNAアルキル化剤の処理によってp27NBP1のユビキチン化が亢進し、その発現量が低下することが分かった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] Degradation of Tob1 Mediated by SCF^<Skp2>-Dependent Ubiquitination.2006

    • 著者名/発表者名
      Hiramatsu, Y., et al.
    • 雑誌名

      Cancer Res. 66

      ページ: 8477-8483

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] Up-regulation of GPR48 induced by down-regulation of p27^<Kip1> enhances carcinoma cell invasiveness and metastasis.2006

    • 著者名/発表者名
      Gao, Y., et al.
    • 雑誌名

      Cancer Res. 66

      ページ: 11623-11631

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [雑誌論文] Ubiquitin-dependent degradation of SnoN and Ski is increased in renal fibrosis induced by obstructive injury..2006

    • 著者名/発表者名
      Fukasawa, H., et al.
    • 雑誌名

      Kidney Int. 69

      ページ: 1733-1740

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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