研究課題/領域番号 |
17590256
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研究機関 | 徳島文理大学 |
研究代表者 |
津下 英明 徳島文理大学, 健康科学研究所, 教授 (40299342)
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研究分担者 |
勝沼 信彦 徳島文理大学, 健康科学研究所, 教授 (50035375)
櫻井 純 徳島文理大学, 薬学部, 教授 (80029800)
宮野 雅司 理化学研究所, 構造生物物理, 主任研究員 (80332287)
吾郷 日出夫 理化学研究所, 構造生物物理, 先任研究員 (70360477)
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キーワード | 脂質ラフト / スフィンゴミエリン / X線結晶構造解析 / 酵素 / 阻害剤 |
研究概要 |
スフィンゴミエリン代謝酵素群の構造をX線結晶解析により明らかにしようとしている。これら酵素の結晶構造からStructure Based Drug Design(SBDD)で阻害剤の開発を最終的に目標とする。これらの阻害剤はそれぞれの酵素の機能と欠損症を理解する上での重要な鍵となる。 (1)セレウス菌スフィンゴミエリナーゼのX線結晶構造解析:ヒトスフィンゴミエリナーゼの欠損は肝、脾臓肥大、精神障害、短命の症状を示すNiemann-Pick病をおこす。現在我々は手始めにセレウス菌のスフィンゴミエリナーゼのX線結晶構造解析を行い、1.4Åでの構造を明らかにした。またその金属結合による活性の違いをコバルト、マグネシウム、カルシウムが結合した構造をそれぞれ明らかにして、活性化機構の解明をした。ヒト由来スフィンゴミエリナーゼともホモロジーがあり、DNA分解酵素ファミリーで共通の金属活性化メカニズム明らかにした事は、大きな成果である。 (2)セレウス菌セラミダーゼのX線結晶構造解析:ヒトセラミダーゼの欠損はしわがれ声、皮膚炎、骨格以上、精神障害、短命の症状をおこす。現在セレウス菌セラミダーゼの発現、精製を行い結晶化を進行中である。 (3)ヒトスフィンゴシンキナーゼのX線結晶構造解析:1998年にラット腎臓のスフィンゴシンキナーゼはカルモジュリンとの親和性を持つ事がわかった。また2000年にWattenbergのグループはヒト胎盤よりスフィンゴシンキナーゼの単離、クローニングに成功している。スフィンゴシンキナーゼが作るスフインゴシン1リン酸はその受容体エッジを介して様々なシグナル伝達に関わる.現在このヒトスフィンゴシンキナーゼの発現に成功し、その生化学的な特徴付けと結晶化を行っている。
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