研究課題/領域番号 |
17590265
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研究機関 | 獨協医科大学 |
研究代表者 |
杉本 博之 獨協医科大学, 医学部, 教授 (00235897)
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研究分担者 |
佐藤 元康 獨協医科大学, 医学部, 助手 (20418891)
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キーワード | ホスファチジルコリン / CTP : Phosphocholine cytidylyltransferase α / Ets1 / Net / ホスファチジルエタノールアミン / CTP : Phosphoethanolamine Cidylyltransferase / 細胞周期 |
研究概要 |
ホスファチジルコリン(PC)合成の律速酵素であるCTP : Phosphocholine Cytidylyltransferase α (CTα)のプロモーター解析を行い、CTαの転写活性はSp1およびEts1により促進され、Netにより抑制されることを見出した。これまではPC合成に注目し研究を進めてきたが、ホスファチジルエタノールアミン(PE)も細胞膜を構成する主要なリン脂質の一つである。新たな研究テーマとしてPE合成の律速酵素であるCTP : Phosphoethanolamine Cytidylyltransferase (ET)の転写制御機構にも注目し研究を始めた。はじめにETのプロモーター領域をNIH3T3細胞のゲノムからクローニングし、種々の長さの欠損プロモーターを作成し、レポータープラスミドに組み込み、ルシフェラーゼ活性を測定した。これらの研究から転写に重要な領域の同定を試みたところ、-70から-140領域の間にETの転写促進に重要な領域が存在し、-350前後には転写抑制に働くエレメントが存在することが示唆された。CTαの転写に関してはEts1は促進的に、Netは抑制的に働くことから、ETの転写に対してのこれら転写因子を高発現させた影響を検討した。COS-7細胞にEts1を高発現させるとETの転写は促進され、NIH3T3細胞にNetを高発現させるとETの転写は抑制された。今後ETのプロモーターに結合する転写因子をゲル・シフト法や転写因子への抗体を用いて同定し、ETの転写機構を分子のレベルで明らかにする。
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