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2006 年度 研究成果報告書概要

HtrAlによるTGF-βシグナル阻害のメカニズムと関節炎への関与について

研究課題

研究課題/領域番号 17590268
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 病態医化学
研究機関奈良先端科学技術大学院大学

研究代表者

岡 千緒  奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 助手 (30263445)

研究分担者 川市 正史  奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 教授 (00195041)
研究期間 (年度) 2005 – 2006
キーワード関節炎 / HtrAl / セリンプロテアーゼ / 肥大化軟骨 / TGF-β / ノックアウトマウス
研究概要

1.骨の正常発生過程と関節炎モデルマウスにおけるHtrA1
HtrA1の骨分化における発現を調べたところ、正常の発生過程および関節炎の発症過程で、軟骨の肥大化に伴い発現が上昇し、肥大軟骨細胞マーカーのtype X collagen、MMP-13の発現パターンとよく一致した。このことから、HtrA1は軟骨細胞の肥大化のスッテプで機能していることが示唆された(論文1)。
2.HtrA1ノックアウトマウスの解析
(1)HtrA1ノックアウトマウスは正常に発生し目立った異常は認められないが、骨の発生過程を詳細に調べるとノックアウトマウスでは成長板軟骨細胞の配列の乱れおよび肥大軟骨層、特に前肥大軟骨層の厚みが野生型マウスに比べて厚くなっていることがわかり軟骨の肥大化が遅延していることが示唆された。
(2)骨組織標本で認められた異常をより詳細に検討する目的で、長期間初代培養系において軟骨細胞分化を検討した。この系において、軟骨細胞への分化、石灰化を野生型マウスとノックアウトマウスで比較したところ、ノックアウトマウスでは初期の軟骨分化が遅れるものの石灰化には差異が無いことが明らかとなった。しかし、得られた軟骨分化細胞を組織学的に解析したところ、骨標本において見られた軟骨分化の肥大化の抑制、およびコラーゲンの沈着の減少が認められた。
上記のノックアウトマウスに見られた異常は軟骨細胞の肥大化を抑制する活性を持つTGF-βシグナルが昂進したことによる可能性が考えられた。
(3)野生型マウスと変異型マウスにおいて実験的に関節炎を誘導しその程度を検討した。変異型マウスは野生型マウスに比べ関節の腫脹および組織の損傷が軽度で関節炎になりにくいという傾向を示した。今後実験に用いるマウス個体数を増やし統計的に有意かどうかを検討する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Expression of mouse HtrA1 serine protease in normal bone and cartilage and its upregulation in joint cartilage damaged by experimental arthritis.2005

    • 著者名/発表者名
      Tsuchiya, A., Yano, M., Tocharus, J., Kojima, H., Fukumoto, M., Kawaichi, M., Oka, C
    • 雑誌名

      Bone 37

      ページ: 323-336

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] Expression of mouse HtrA1 serine protease in normal bone and cartilage and its upregulation in joint cartilage damaged by experimental arthritis.2005

    • 著者名/発表者名
      Tsuchiya, A., Yano, M., Tocharus, J., Kojima, H., Fukumoto, M., Kawaichi, M., Oka, C.
    • 雑誌名

      Bone 37

      ページ: 323-336

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より

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公開日: 2008-05-27  

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