研究課題/領域番号 |
17590277
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研究機関 | 杏林大学 |
研究代表者 |
今泉 美佳 杏林大学, 医学部, 准教授 (40201941)
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研究分担者 |
永松 信哉 杏林大学, 医学部, 教授 (80231489)
青柳 共太 杏林大学, 医学部, 助教 (50453527)
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キーワード | インスリン / 開口放出 / 膵β細胞 / エバネッセント顕微鏡 / 糖尿病 / 分泌顆粒 |
研究概要 |
グルコース刺激における細胞膜直下のCa^<2+>上昇と2相性インスリン開口放出の関係を明らかにする目的で、GFP標識したインスリンの開口放出とFura RedによるCa^<2+>イメージングの同時測定をtotal internal reflection fluorescence(TIRF)顕微鏡下で行なった。高グルコース刺激を行なった時の分泌第1相では、[ca^<2+>]_iでは急激に上昇し、それに伴って、刺激前より予めドッキングしている顆粒であるpreviously docked granulesからのフュージョンが主に引き起こされた。一方、分泌第2相では[Ca^<2+>]_iではゆっくりと上昇し、newcomers(細胞内貯蔵プールから供給される顆粒)からのフュージョンが主に観察された。高KCl刺激(40mM)では分泌第1相と同様に急激な[Ca^<2+>]_i上昇が観察され、previously docked granulesからのフュージョンが主に引き起こされた。一方、低KCl刺激(20 mM)では緩徐な[Ca^<2+>_i上昇が見られ、newcomersからのフュージョンが選択的に観察された。このように[Ca^<2+>]_i上昇のパターンがフュージョンする顆粒のタイプを決定していることが示唆される。このようにグルコースによって引き起こされる2相性の[Ca^<2+>]_i上昇はフュージョンする顆粒のタイプを決定し、その結果、2相性インスリン分泌が形作られていることが示唆された。
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