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2005 年度 実績報告書

細胞外分泌ephrinの、癌と神経組織における作用の解析

研究課題

研究課題/領域番号 17590282
研究機関国立がんセンター(研究所及び東病院臨床開発センター)

研究代表者

田中 正光  国立がんセンター(研究所及び東病院臨床開発センター), 細胞増殖因子研究部, 室長 (20291396)

キーワード癌 / 細胞、組織 / シグナル伝達 / ephrin
研究概要

受容体型チロシンキナーゼであるEphファミリーと対応リガンドであるephrinは、様々なヒト癌組織や神経組織で高発現が認められる。Eph受容体とephrinはどちらも細胞膜に固定されているが、我々の検索でヒト癌の細胞株では、切断されることによりephrin-Bの細胞外領域全体がその培養上清中に分泌されているものが存在していた。切断されたphrin-Bが特定の癌の形質や悪性度と相関するか、その診断への有用性の検討や、癌細胞自身、およびその局所に存在する間質の細胞の移動や増殖に対してどのような影響を与えるかを解明する目的で解析をおこなっている。
これまでにephrin-Bを切断するメタロプロテアーゼを同定し、その実際の癌細胞における発現、およびephrin-Bの細胞外領域の切断機構を解明した。またephrin-Bを導入した癌細胞や、逆にephrin-Bの発現量を減少させた癌細胞を用いた検索から、ephrin-Bの発現は癌細胞のマウス生体内での浸潤を亢進するという結果を得た。その機序のひとつとして細胞外領域の切断が関与しているかをさらに検討するために、同切断を受けないephrin-Bの変異体を作製した。
現在その変異体を導入した癌細胞を用いて、マウス生体内での悪性度に対する細胞外領域の切断の影響を検索するとともに、同切断がephrin-Bの細胞内での信号伝達機構におよぼす影響を解明中である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (4件)

  • [雑誌論文] Phosphorylation of ephrin-B1 via the interaction with claudin following cell-cell contact formation2005

    • 著者名/発表者名
      Masamitsu Tanaka
    • 雑誌名

      The EMBO Journal 24

      ページ: 3700-3711

  • [雑誌論文] EphA2 phosphorylates the cytoplasmic tail of claudin-4 and mediates paracellular permeability2005

    • 著者名/発表者名
      Masamitsu Tanaka
    • 雑誌名

      The Journal of Biological Chemistry 280

      ページ: 42375-42382

  • [雑誌論文] Downregulation of EphA7 by hypermethylation in colorectal cancer2005

    • 著者名/発表者名
      Jiandong Wang
    • 雑誌名

      Oncogene 24

      ページ: 5637-5647

  • [雑誌論文] Tyrosine phosphorylation of paxillin affects the metastatic potential of human osteosarcoma2005

    • 著者名/発表者名
      Kotaro Azuma
    • 雑誌名

      Oncogene 24

      ページ: 4754-4764

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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