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2006 年度 実績報告書

先天性肺嚢胞性疾患発生機序の分子病理学的解明:先天性嚢胞性腺腫様肺奇形をモデルに

研究課題

研究課題/領域番号 17590293
研究機関千葉大学

研究代表者

中谷 行雄  千葉大学, 大学院・医学研究院, 教授 (20137037)

研究分担者 廣島 健三  千葉大学, 大学院・医学研究院, 助教授 (80218833)
宮城 洋平  神奈川県立がんセンター臨床研究所, がん分子病態部門, 部門長 (00254194)
永井 雄一郎  千葉大学, 大学院・医学研究院, 助手 (10323396)
大出 貴士  千葉大学, 大学院・医学研究院, 助手 (00422246)
幸地 克憲  東京女子医科大学, 八千代医療センター・小児外科, 医師 (40312938)
キーワード病理学 / 先天性嚢胞性腺腫様肺奇形 / LKB1
研究概要

先天性嚢胞性腺腫様肺奇形(congenital cystic adenomatoid malformation : CCAM)は主として新生児期に重篤な呼吸障害を呈する肺嚢胞性疾患であるが、その発生機序は不明である。我々は本病変が過誤腫的な腫瘍性病変であり、その発生にPeutz-Jeghers症候群の責任遺伝子であるLKB1、或いはこれに関連する細胞内増殖シグナル伝達系の異常が関与するとの仮説をたてた。そこでCCAM外科切除7症例のパラフィン包埋組織を用い、同遺伝子増殖シグナル伝達系タンパクの発現・活性化を解析した。
1.LKB1のexon1-9に対する12セットのプライマーを作製し、パラフィン切片から抽出したDNAをPCR増幅しdirect sequencing法で解析した。2症例でExon1,2,4の解析を終え、何れも変異を認めなかった。
2.LKB1,p-mTOR, p-S6に対する抗体を用い、免疫組織化学的に発現・活性化を解析した。LKB1は非病変部気管支上皮では主に基底層に陽性細胞が認められたのに対し、病変部の細気管支様構造は陽性細胞が少なかった。p-mTORの発現ま明らかでなかった。p-S6は病変部の上皮で高発現する傾向が認められた。以上より、CCAMではLKB1発現が減少傾向にあり、同遺伝子や関連シグナル伝達系異常の存在が示唆された。
3.CCAM女性例2例について、パラフィン切片から病変部と非病変部の組織を採取し、sodium bisulfite処理後にメチル化特異的プライマーと非メチル化特異的プライマーを用いたPCRを施行し、X染色体上のHUMARAのpolymorphismを利用してclonality解析を行った。現在、肺癌症例でこの方法がclonality解析に有用であることを確認しており、CCAMの解析に適用する意義があると考える。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Distinction of pulmonary large ccell neuroendocrine carcinoma from small cell lung carcinoma : a morphological, immunohistochemical, and molecular analysis2006

    • 著者名/発表者名
      Kenzo Hiroshima
    • 雑誌名

      Modern Pathology 19・10

      ページ: 1358-1368

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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