• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2005 年度 実績報告書

未分化型胃癌の遺伝子発現はゲノムと組織環境によってどのように調節されているか

研究課題

研究課題/領域番号 17590300
研究機関滋賀医科大学

研究代表者

杉原 洋行  滋賀医科大学, 医学部, 助教授 (30171169)

キーワード未分化型胃癌 / 遺伝子発現profile / 組織環境 / CESH / CGH / cDNA microarray / RT-PCR / E-cadherin
研究概要

この研究では未分化型胃癌の遺伝子発現プロファイルにどの程度組織環境とゲノムの変化が寄与しているかを明らかにしようとしている。
1.胃癌細胞株Kato IIIを用いて、CESHでT/R比のシフトの見られた48領域のマイクロアレイスポットのT/R比の平均を計算し、CESHの結果および28領域についてはRT-PCRの結果と対比した。test DNAをcy5で、reference DNAをcy3で種々の標識でCESHを行い結果を比較したところ、cDNAマイクロアレイとの一致率の最も高かったのはrandom primerによるpost-cDNA標識とpre-cDNA標識であった。これまでの報告でCESHに用いられてきたPCR標識によるpost-cDNA標識では一致率が35%と非常に低く、使用に堪えないことがわかった。RT-PCRとcDNAマイクロアレイとはほぼ完全に結果が一致した。
2.以上をもとに新たに確立したCESHのプロトコルを、これまでCGH解析を行ってきた胃、食道の原発腫瘍の凍結材料に適用した。CESHのreferenceには胃、食道の正常上皮細胞を用いた。ゲノムコピー数変化とconcordantな染色体レベルの発現変化は腫瘍内部位に関係なく見られる傾向があった。一方、ゲノムコピー数変化とdiscordantな染色体レベルでの発現変化は、腫瘍の一部にみられることが多く、腫瘍の局所環境に応じた染色体レベルのepigeneticな発現調節がしばしば起こっていることを示唆する結果を得た。
3.40例の未分化型胃癌に対してE-cadherinとβ-cateninの免疫組織化学を行い、印環細胞癌に由来するものは、粘膜外に浸潤する際に、E-cadherin exon8の発現をダイナミックに変化させていること、浸潤性と細胞間接着の低下とは必ずしも平行しないことを明らかにした。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] How wild-type TP53 is inactivated in individual undifferentiated-type gastric carcinoma : Analyses of intratumoral heterogeneity in deletion and mutation of TP532006

    • 著者名/発表者名
      Yoshimura A., et al.
    • 雑誌名

      Pathobiology (In press)

  • [雑誌論文] Dynamic alteration of the E-cadherin/catenin complex during cell differentiation and invasion of undifferentiated-type gastric carcinomas2005

    • 著者名/発表者名
      Namamura E., et al.
    • 雑誌名

      Journal of Pathology 205

      ページ: 349-358

URL: 

公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi