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2005 年度 実績報告書

肺腺癌の発生および進展機構の分子病理学的解析

研究課題

研究課題/領域番号 17590305
研究機関九州大学

研究代表者

古賀 孝臣  九州大学, 大学病院, 講師 (70380615)

研究分担者 居石 克夫  九州大学, 大学院・医学研究院, 教授 (70108710)
米満 吉和  九州大学, 大学院・医学研究院, 助教授 (40315065)
キーワード肺腺癌 / AAH / BAC / PDGF-A / 血管新生スイッチ / リンパ管新生
研究概要

血管新生因子の一つであるPDGF-AAが、非浸潤腺癌が浸潤癌に進展する際の"血管新生スイッチ"として機能するか否か、またPDGF-AA発現が癌の転移進展に関係すると考えられるリンパ管新生にも関連するかを検討するために以下の解析を行った。
肺腺癌の組織亜型は次の3型に分類した。BAC型(非浸潤癌;9例)、非BAC型(浸潤癌;16例)、BAC非BAC混在型(浸潤癌;20例)。
1.肺腺癌の各組織亜型におけるPDGF-AAの免疫組織学的蛋白発現
PDGF-AA発現はBAC型は0%(0/9例)であったのに対し、非BAC型は80%(12/16例)と有意に高かった(p=0.00017)。また肺腺癌組織はBAC型と非BAC型が混在することが多いためBAC+非BAC型として別に分類し、BACと非BAC組織におけるPDGF-AA発現を調べた。BAC部分は5%(1/20例)で非BAC部分は40%(8/20例)と有意に非BAC部分に発現が高かった(p=0.0098)。以上のことから、免疫組織学的PDGF-AA発現は非BAC型で高頻度であることがわかった。
2.PDGF-AAの免疫組織学的蛋白発現と組織亜型およびリンパ管新生の関係
PDGF-AA発現陰性例は全てBAC型であり5.67±6.01(/mm2)であった。PDGF-AA発現陽性例は非BAC型およびBAC非BAC混在型に見られ、リンパ管密度は11.3±4.90(/mm2)であり有意に高かった(p=0.034)。以上の結果よりPDGF-AAはリンパ管新生に関連することが示唆された。

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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