研究概要 |
ヒトBリンパ腫細胞株11株(びまん性大細胞型Bリンパ腫細胞株2株;HBL-2,HBL-6,バーキットリンパ腫細胞株6株;HBL-1,HBL-4,HBL-5,HBL-8,HBL-9,HBL-10,Bリンパ芽球リンパ腫/白血病細胞株1株;HBL-3,濾胞性リンパ腫細胞株2株;Fl-18,FL-218)のCD10/NEP24.11の発現についてフローサイトメトリーおよびウエスタンブロット法にて検討した結果,ヒトBリンパ腫細胞株11株中7株(HBL-4,HBL-5,HBL-6,HBL-8,HBL-10,Fl-18,FL-218)にCD10/NEP24.11の発現が認められた。リンパ腫細胞に発現しているCD10/NEP24.11が酵素活性を有しているかどうか,CD10陽性Bリンパ腫細胞株FL-218とCD10陰性Bリンパ腫細胞株HBL-2を用いて検討した結果,CD10陽性Bリンパ腫細胞のCD10/NEP24.11は酵素活性を有していることが証明された。また,この酵素活性をin vitroの培養系で阻害しても,リンパ腫細胞の増殖能には有意のある差は見られなかった。さらにCD10/NEP24.11のペプチド基質であるendothelinの受容体の発現をCD10陽性リンパ腫細胞株FL-218とHBL-8を用いて検討したが明らかな発現は認められなかった。
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