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2005 年度 実績報告書

腫瘍における染色体不安定化の分子機構の解明とその臨床応用

研究課題

研究課題/領域番号 17590313
研究機関岩手医科大学

研究代表者

幅野 渉  岩手医科大学, 医学部, 助手 (50332979)

キーワード染色体不安定化 / DNAメチル化 / エピジェネティクス / 腺管分離法 / 大腸癌 / multiploid
研究概要

1.DNAメチル化を指標としたaneuploid関連因子の探索
腺管分離とセルソーティングにより、16症例のmultiploid大腸癌からdiploid癌細胞群およびaneuploid癌細胞群のDNAをそれぞれ回収した。methylated CpG island amplification(MCA)法を用いて両細胞群の間でメチル化状態の異なるDNA断片24種(hypermethylation 11種、hypomethylation 13種)を同定した。この結果により、同一腫瘍内にploidyに依存してメチル化状態が変化する配列が多数存在することが初めて証明された。これらの中には染色体の安定化に関係する遺伝子が含まれることが予想された。
2.SALL4および近傍遺伝子のメチル化の解析
上記の24種の配列の中からSALL4遺伝子に着目し、その近傍遺伝子とともにメチル化状態を検索した。6種の大腸癌培養細胞株における5'上流CpG配列のhypermethylationは、SALL4遺伝子(6種)およびテロメア側近接のZFP64遺伝子(4種)で検出された。さらに5-azacytidine処理後の培養細胞では、両遺伝子の脱メチル化とともに遺伝子発現量の亢進が証明された。またSALL4遺伝子のhypermethylationはdiploid癌細胞群(31%)よりもaneuploid癌細胞群(56%)において高頻度に検出された。以上の結果はメチル化によるSALL4遺伝子の不活性化が大腸癌における染色体の不安定化に関与する可能性を強く示唆した。(平成17年日本癌学会総会で発表)

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Analysis of SMAD4/DPC4 gene alterations in multiploid colorectal carcinomas.2005

    • 著者名/発表者名
      Ando T et al.
    • 雑誌名

      Journal of Gastroenterology 40

      ページ: 708-715

  • [雑誌論文] Analysis of genetic alterations associated with DNA diploidy, aneuploidy and multiploidy in gastric cancers2005

    • 著者名/発表者名
      Sugai T et al.
    • 雑誌名

      Oncology 68

      ページ: 548-557

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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