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2006 年度 実績報告書

血液細胞分化・維持と造血環境

研究課題

研究課題/領域番号 17590346
研究機関鳥取大学

研究代表者

林 眞一  鳥取大学, 医学部, 教授 (50208617)

キーワード骨髄 / B細胞 / 造血環境 / プラズマ細胞 / β-カテニン / 幹細胞 / 免疫学 / マウス
研究概要

1)本年度の申請書で目的とした骨髄内B細胞造血の制御機構を明らかにするため、B細胞造血を支持する環境(ニッチ)の量を一定と仮定して、分化段階がB細胞ではなく、さらに分化したプラズマ細胞により制御されている可能性を検討した。骨髄プラズマ細胞の抗原刺激による置き換わりとB前駆細胞の増減とのかかわりについて解析するため、骨髄プラズマ細胞数算出システムを完成した。抗原刺激によって分化誘導された脾臓プラズマ細胞の一部は骨髄へ遊走するが、この際、Flt3への刺激を阻害すると、骨髄への遊走が抑制された。Flt3シグナルとケモカインSDF1/CXCL12シグナルの関連を検討したところ、Flt3からのシグナルが脾臓プラズマ細胞上のCXCL12の発現を抑制し、これが脾臓からの遊離を引き起こす可能性を示した(投稿準備中)。現在、一次免疫で遊走するプラズマ細胞が欠損するBtk異常マウスと免疫記憶機構の欠損CD40Lノックアウトマウスを用いて更なる検討を行っている。
2)血液細胞の増殖・維持について検討するために、血液幹細胞におけるβ-カテニンの役割について検討した。その結果、強制発現させたβ-カテニンにより、血液幹細胞および未熟な多能性血液前駆細胞の増殖が増加し、また寿命の長期化が誘導されることを明らかにした。このことは、β-カテニンの発現を増減する造血環境により、血液幹細胞の数も決定されている可能性を示している(J.Imunol.,177:2294-2303,2006)。
3)多能性幹細胞の性質を普遍化するために、神経堤細胞系譜を選択し、歯周組織における多能性細胞の存在と由来について検討した。(Stem Cells,25:78-87,2007)

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] Poteniial of dental mesenchymal cells in developing teeth.2007

    • 著者名/発表者名
      Yamazaki, H., et al.
    • 雑誌名

      Stem Cells 25

      ページ: 78-87

  • [雑誌論文] Constitutively active β-catenin promotes expansion of multipotent hematopoietic progenitors in culture.2006

    • 著者名/発表者名
      Baba, Y., et al.
    • 雑誌名

      J. Immunol. 177

      ページ: 2294-2303

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] Constani rate of steady-state self-antigen trafficking from skin to regional lymph nodes.2006

    • 著者名/発表者名
      Yoshino, M., et al.
    • 雑誌名

      Int. Immunol. 18

      ページ: 1541-1548

URL: 

公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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