研究課題
基盤研究(C)
以前、我々が確立したTransgenic rat for adenocarcinoma of the prostate(TRAP)に発生した前立腺癌からヌードマウスに移植可能な腫瘍を樹立し、さらに去勢したヌードマウスにおいても増殖可能な腫瘍を樹立した。昨年度は、去勢したヌードマウス移植腫瘍から3種の培養細胞株を樹立た(PCai-1,PCai-2,Pcai-3)。今年度、これら3種の細胞株にはSV40Tag,Androgen Receptor(AR)の発現が発現がすべての細胞に認められTRAP rat 前立腺癌由来である事が確認された。さらに、チャコール処理した血清を使用し、ステロイドホルモン欠乏下でのPCai-1,PCai-2,およびPcai-3細胞の増殖能を観察したところPCai-1はほとんど変化が認められなかったが、PCai-2およびPCai-3には増殖抑制が認められた。これらの結果より、ステロイドホルモン非依存性の前立腺癌胞株PCai-1、ステロイドホルモン依存性の前立腺癌細胞株としてPCai-2およびPCai-3が樹立された。チャコール処理による影響をDNAマイクロアレイにより検索すると、PCai-1はごく少数の遺伝子しか変動を示さなかったが、PCai-2およびPCai-3では数百の有為な発現変動を認めた。今後はこれらの細胞株を使用してアンドロゲン、ステロイドホルモンに対する前立腺癌の依存性、非依存性についてにメカニズムを解析していく。また、今年度はアンドロゲン依存性ヌードマウス腫瘍より新たな細胞株試みた。これらの細胞は上皮様であるが、SV40Tagは陰性でARは陽性であった。さらに、今回樹立した細胞は、がん幹細胞様の非対称性増殖および幹細胞のマーカーの一つであるCD133が強陽性であることが明らかとなった。
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Carcinogenesis (Epub ahead of print)
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Edited by T. Tanaka, H. Tsuda. Kerala, Research Signpost
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