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2005 年度 実績報告書

モノユビキチン修飾による小胞輸送蛋白質複合体依存性ウイルス増殖機構

研究課題

研究課題/領域番号 17590412
研究機関東北大学

研究代表者

田中 伸幸  東北大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (60280872)

キーワードサイトメガロウイルス / Hrs / 小胞輸送 / 超初期遺伝子 / 吸着 / 侵入
研究概要

宿主の小胞輸送系は、ウイルスの細胞内侵入から最終的な成熟ウイルスの放出に至る一連のウイルス増殖においても密接に関与していることが推察されているが、その詳細は不明である。我々の同定した小胞輸送関連蛋白質(HrsおよびSTAM1,STAM2)複合体は、EGF受容体を始めとする蛋白の小胞輸送に関与する。本研究ではマウスサイトメガロウイルス(MCMV)感染増殖におけるSTAMs・Hrs複合体の役割を検討した。MCMV(Smith株)を、以前に樹立済みのSTAM1/SATM2ダブルノックアウト細胞株(SSd)、STAM1あるいはSTAM2を戻したSSd細胞株(SSdS1,SSdS2)、Hrsノックアウト細胞株(HRSd)および同遺伝子戻し細胞株(HRSdRe)に対してMOl=0.1にて感染させ、感染72時間後に培養上清中のウイルス量、およびウイルス吸着後の細胞内侵入ウイルス量をreal time-PCR法にて定量したほか、Immediate early遺伝子であるie1を定量した。その結果、SSd細胞およびHRSd細胞では感染72時間後回収されたウイルス量が各遺伝子戻し細胞株に比べ顕著に低下していた。初期遺伝子転写量、後期遺伝子転写量共に、SSd細胞およびHRSd細胞では低下を認めたものの、感染1時間後における各細胞内の取り込まれたウイルスDNA量に有意な差がなかったことから、吸着から侵入後の感染早期に機能していることが考えられた。共焦点顕微鏡を用いた観察から、実際に感染早期の細胞内MCMV動態の異常が認められた。以上の結果からSTAMおよびHrsは、少なくともMCMVの細胞内侵入から感染成立にいたる感染初期に重要な役割を果たしていることが明らかとなった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] Application of HSVtk suicide gene to X-SCID gene therapy : ganciclovir treatment offsets gene corrected X-SCID B cells.2006

    • 著者名/発表者名
      Uchiyama, H., Tanaka N.ほか
    • 雑誌名

      Biochem.Biophys.Res.Commun. 341

      ページ: 391-398

  • [雑誌論文] TAK1, but not TAB1 or TAB2, plays an essential role in multiple signaling pathways in vivo.2006

    • 著者名/発表者名
      Shim, J., Tanaka N.ほか
    • 雑誌名

      Genes.Dev. 19

      ページ: 2668-2681

  • [雑誌論文] Aberrant activation of the interleukin-2 autocrine loop through the nuclear factor of activated T cells by nonleukemogenic human T-cell leukemia virus type 2 but not by leukemogenic type 1 virus.2005

    • 著者名/発表者名
      Niinuma, A., Tanaka N.ほか
    • 雑誌名

      J.Virol. 79

      ページ: 11925-11934

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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