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2006 年度 実績報告書

HIVタンパク質TatによるKSHV依存的なカポジ肉腫を発生促進する機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 17590423
研究機関鹿児島大学

研究代表者

草野 秀一  鹿児島大学, 大学院医歯学総合研究科, 助教授 (10350662)

キーワードKSHV / HHV-8 / Wntシグナル / シグナル伝達 / HIV
研究概要

本研究は、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)がカポジ肉腫関連ヘルペスウイルス(HHV-8、KSHV)によるカポジ肉腫の発症を促進する新規な機構の存在を明らかにすることで、その制圧に貢献することを目的として行った。
今年度は、LANAとI-mfaドメインタンパク質の相互作用に関する更なる解析及びHIVタンパク質Tatがその相互作用におよぼす影響を解析し、以下の結果を得た。
(1)I-mfaドメインタンパク質は、Wntシグナルの促進に必須であるLANAのアミノ末端の275アミノ酸領域と相互作用すること。
(2)相互作用の結果として、活性化方のGSK-3βの細胞内量が増加すること。
(3)Tatタンパク質は、Wntシグナル特異的な転写を促進する能力があること。
(4)LANAとTatは、Wntシグナル依存的な転写を相乗的に促進できること。
(5)I-mfaドメインタンパク質は、LANA、Tat単独のWntシグナル依存的な転写の促進を抑制する能力を持つこと。
(6)I-mfaドメインタンパク質は、LANAとTatによる相乗的なWntシグナル依存的な転写の促進を強力に抑制する能力を持つこと。
以上のことから、Tatは、LANAによるWntシグナルの活性化を相乗的に促進する能力を持つことが明らかになり、HIVがKSHVによるカポジ肉腫の発生を促進する因子であることが強く示唆された。また、宿主タンパク質であるI-mfaドメインタンパク質は、LANAとTatによる相乗的なWntシグナルの活性化を抑制する宿主タンパク質であり、KSHVによる細胞がん化の抑制に大きな役割を演じていることが強く示唆された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Structure-Activity Relationships of Cyclic Peptide-Based Chemokine Receptor CXCR4 Antagonists : Disclosing the Importance of Side-Chain and Backbone Functionalities2007

    • 著者名/発表者名
      Ueda, S. et al.
    • 雑誌名

      J. Med. Chem. 50(2)

      ページ: 192-198

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] Epstein-BarrウイルスLMP1遺伝子導入によるVimentinとEzrinの発現増強2007

    • 著者名/発表者名
      齋藤 晋 他
    • 雑誌名

      日本耳鼻咽喉科学会会報 110(1)

      ページ: 24-35

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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