研究課題/領域番号 |
17590465
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研究機関 | 沖縄キリスト教学院大学 |
研究代表者 |
近藤 功行 沖縄キリスト教学院大学, 人文学部, 教授 (70271426)
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研究分担者 |
安保 英勇 東北大学, 大学院・教育学研究科, 助教授 (50250650)
江崎 一朗 志學館大学, 法学部, 助教授 (30284467)
簗瀬 誠 鹿児島大学, 医学部, 教授 (40239819)
與古田 孝夫 琉球大学, 医学部, 教授 (80220557)
木ノ上 高章 東海大学, 医学部, 講師 (30234313)
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キーワード | 精神障害者雇用 / 障害者雇用 / 精神障害者、回復者 / 障害者就労 / 3障害 / 障害者雇用率 / 与論島 / 奄美 |
研究概要 |
障害を持つ人たちが社会参加、特に就労を目指して訓練に励む作業所の運営はどこも厳しい。身体・知的・精神障害者といった3障害においてもっとも就労が厳しいのは精神障害者その回復者である。障害者雇用率(法定雇用率)が毎年発表されるが、近年その都道府県別順位が公表されるに至った。ここ2年連続のトップは山口県であった。旧厚生省と旧労働省が合体した厚生労働省においてその最大のメリットは障害者雇用にあろう。特に精神障害者の常用雇用について、民間企業においても就労に際してのノウハウを獲得し、より多くの障害者雇用がなされることが望まれる。ただ全国47都道府県において精神障害者雇用にだけ力を入れている自治体はないので企業就労をみた時、法定雇用率「1.8%」をこれまで上回っているところが引き続き維持出来るのか、未達成の自治体がこの平均値を上回れるのかについては、各自治体の動向を追う必要がある。そこには、地域住民、医療機関、企業、行政等の障害者観が反映してはいないか。この点に我々は着目している。「相対的に全国平均値が下がるので、他も下がるから自分のところ(自県)はいいや」であってはならない。我々は、平均値を上回っている鹿児島県の障害者雇用の現状を追っている。とりわけ、奄美地域の小規模作業所で医療機関などのバックを持たない作業所の動向を追うことで、そこで展開されている福祉的就労に着目している。障害者の企業就労を目的としてジョブコーチを雇用し、所長は自ら無給状態で運営している作業所の聞きとりを通して得られた内容からは「奄美のムーブメントをおこす火付け役」にとりわけ行政が積極的に関与することができれば、よりよい障害者福祉がかなえられると考える。平成17年度は、全国ではじめて道路工事の際の「のり面(道路の斜面)」に地元奄美の植栽を植え付ける工事にはじめて精神障害者小規模作業所のシダ類が採用された。
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