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2006 年度 実績報告書

成人T細胞白血病ハイリスク群検索のための新規検査法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 17590495
研究機関宮崎大学

研究代表者

岡山 昭彦  宮崎大学, 医学部, 教授 (70204047)

研究分担者 梅木 一美  宮崎大学, 医学部, 検査部副技師長 (70381134)
キーワードHTLV-1 / ATL / 危険因子
研究概要

ヒトTリンパ向性ウイルス1型(HTLV-1)感染により成人T細胞白血病(ATL)が引き起こされる。しかしながらATL発症にいたるのは5%未満であり、キャリアのなかでのATL発症リスクは一様ではない。本研究では、将来腫瘍化すると予測されるHTLV-1感染クローンの同定などによりATL発症前診断のツールを確立することを目的とする。この目的のため、10年以上フォローアップが行われ、その末梢血液が保存されていたHTLV-1キャリア54名についてプロウイルス量を経時的に測定した。その結果プロウイルス量1%未満のキャリア24名では平均0.28%から0.26%とほとんど10年間で変化がなかったのに対して、プロウイルス量1%以上の高ウイルス量キャリア30名では平均4.8%から3.4%へと有意に低下していた(p<0.005)。これはこれまでのHTLV-1無症候性キャリアの感染量は経時的に一定であるという考えとは異なる結果であり、高ウイルス量キャリアがすべてATLのハイリスク群ではないということを示唆するものと思われた。しかしながら、30名の高ウイルス量キャリア中には数名10年間でプロウイルス量の増加する個体が認められ、現在そのHTLV-1感染細胞クローナリティやT細胞レセプター再構成の解析をTanakaらの方法などにより行っている。またSasakiらにより新規癌関連遺伝子産物TSLC-1がATL細胞に特異的に発現していることが判明しており、現在TSLC-1の遺伝子発現などをリアルタイムRTPCR法により検討している。これらの研究を進めることにより、新規マーカーの組み合わせによるATL発症リスク評価を個体レベルで行うことが可能となり、臨床検査に応用できるものと考えられる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] Efficient intervention of growth and infiltration of primary adult T-cell leukemia cells by an HIV protease inhibitor, ritonavir.2006

    • 著者名/発表者名
      Dewan MZ
    • 雑誌名

      Blood 107

      ページ: 716-724

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] HTLV-1感染症の検査法2006

    • 著者名/発表者名
      梅木一美
    • 雑誌名

      日本臨床検査自動化学会会誌 31

      ページ: 775-783

  • [雑誌論文] HTLV-1感染症2006

    • 著者名/発表者名
      岡山昭彦
    • 雑誌名

      宮崎県医師会医学会誌 30

      ページ: 60-66

URL: 

公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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