本年度は、長時間勤務者に対する面接指導を行っている企業2社と契約を結び、それぞれの企業において面接指導前の問診及び面接時に勤務環境(職種、交代勤務の有無とその種類、役職等)、勤務状況(平日の始業時間、就業時間、休日勤務日数、休日勤務時間、通勤時間等)及びパソコン起動時間の記録による勤務時間を調査した。また、睡眠に関しては、睡眠時間調査(平日及び休日)、睡眠に関する自覚症状、Morning Evening Scaleを調査した。これらの結果より、睡眠タイプ及び生活リズムタイプで対象を区分した。さらに抑うつ調査を行いメンタルヘルスの状況についても調査を加えた。調査を行った対象者数は、データの整理前ではあるが、対象者及び対照者の合計で約4000名であり、これを基礎調査とした。 さらに、調査対象の健康診断成績を過去3年さかのぼり、問診情報及び健康診断成績を各人についてデータの連結を行った。現在は、Morning Evening Scaleの簡易版を作成するための解析及び長時間勤務者の睡眠障害発生状況を解析中である。 平成18年度は、健診結果より得られた循環器リスクの推移と長時間勤務及び睡眠状況との関連を労働要因、身体的要因および生活習慣を考慮したモデルで解析する予定である。
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