研究概要 |
ある大企業の20-60歳の男性労働者約2,100名を対象として、生活習慣、遺伝要因、内臓脂肪蓄積と、メタボリックシンドローム発症との関連性について横断的および縦断的解析を行い、メタボリックシンドローム発症に関わる遺伝・環境要因を明らかにすることを目的としている。昨年度に引き続いて、対象者の定期健診(各対象者の誕生月に実施)受診に合わせて本研究へのエントリー、協力をお願いした。2年間で、およそ700名のエントリーを得ることができた。書面による承諾を得た対象者に、生活習慣および精神的健康度に関する質問票に回答していただいた上で、遺伝子解析および血清中生理活性物質測定のための血液試料の提供を受けた。一方、アルコール感受性(ALDH2, ADH1B)および肥満に関連する遺伝子多型(ADRB3)の分析方法の検討を行い、多サンプルの効率的な分析方法について、成果が得られた。これを受けて、とくにALDH2遺伝子型については、400名を超える対象者の遺伝子型解析が終了し、現段階での精神的および身体的健康度の様々な指標との関連性の解析を進めている。今後種々の血清生理活性物質および内臓脂肪量などのデータと遺伝子型との関連性についての解析を進めていく予定である。
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