研究課題/領域番号 |
17590534
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
小林 悦子 千葉大学, 大学院医学研究院, 講師 (80097427)
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研究分担者 |
諏訪園 靖 千葉大学, 大学院医学研究院, 助教授 (90302546)
土地 実礼 千葉大学, 大学院医学研究院, 助手 (30376371)
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キーワード | 遺伝子多型 / 高脂血症 / 糖尿病 / 高尿酸血症 / 循環器・高血圧 |
研究概要 |
高血圧症、肥満、心疾患等の慢性疾患の遺伝は多因子遺伝と考えられており、これらの遺伝子の影響とその組み合わせによる効果の検討、および遺伝子と宿主側の要因(生活習慣等)との組み合わせによる効果の検討を行う必要がある。G蛋白β3サブユニット遺伝子(GNB3)のC825T多型は、高血圧、糖尿病、肥満、高尿酸血症、高脂血症に関して欧米で注目され、有意な関連が認められている。一方われわれの日本人での大規模調査では、十分な検出力を有していたのにもかかわらず高血圧、肥満、高尿酸血症について同様の結果が得られなかった。この人種間の違いについて、GNB3のその他の遺伝子多型である、A-350G、C1429Tなどとのハプロタイプが異なっているためであると予想している。そこで、本研究では、日本の一般人でこれらのハプロタイプについて検討し、遺伝子のリスクを明らかにし、予防医学的に評価することを目的としている。本年度の本研究の実績としては、GNB3のC825T遺伝子のほか、C1429T遺伝子の測定を終了し、解析を行い、まず高コレステロール血症(総コレステロール値【greater than or equal】240mg/dL)の発症について検討を行った。ハプロタイプの解析については、C825TとC1429T遺伝子は男女とも連鎖不平衡の状態にあることが明らかとなった。一方、高コレステロール血症の発症とG蛋白β3サブユニットのC825T、C1429T及びA-350G遺伝子のハプロタイプについては関連は明らかではなかった。また、pooled logistic regression解析により、C1429T遺伝子が、男性対象者において、毎年の年齢、BMI、飲酒、喫煙、運動習慣について補正しても、有意に高コレステロール血症の発症と関連していることが明らかになった。TT型の男性遺伝子保有者の、CC型に対する高コレステロール血症発症のオッズ比は、2.27(95%信頼区間:1.04-4.94)であった。今後高コレステロール血症を予測し、予防する上で、この遺伝子がマーカーとして役立っことが示唆された。
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