研究課題/領域番号 |
17590535
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
甲斐 一郎 東京大学, 大学院医学系研究科, 教授 (30126023)
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研究分担者 |
斎藤 民 東京大学, 大学院医学系研究科, 助手 (80323608)
久田 満 上智大学, 総合人間科学部, 教授 (50211503)
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キーワード | 転居 / 高齢者 / 介護予防 / Productivity / 介入研究 |
研究概要 |
従来、東京都H市でおこなっている高齢転居者に対する予備的な介入研究について再検討をおこない、その成果を学術雑誌に報告した(「研究発表」欄を参照)。今後の検討課題として、(1)対象者数を増やして、対照群を設定する必要があること、(2)従来までの、約1ヶ月のプログラムの終了直後だけではなく、より長期の追跡をおこない、プログラムの長期的効果を検証する必要があること、(3)社会的孤立の点でよりハイリスクである閉じこもりがちな転居者を把握することができれば、より効果が明瞭に検出できる可能性があること、(4)よりハイリスクの者に対しては、従来の情報提供型のプログラムだけでは不十分な可能性があり、プログラム内容については対象者集団によって工夫が必要であること、(5)今回の研究の重要な独創性である互酬性(プログラム経験者が以後のプログラムに実施者として参加する)を備えたプログラムを考案する必要があること、などが考えられた。 平成18年4月以降は、H市の住民基本台帳を入手し、転居者に対する郵送法による予備調査をおこなった。その結果、約60人からプログラム参加への同意を得た。これをランダムに二群に分け、約20人を対象として、9月上旬から介入をおこなった。 また、従来のプログラム参加経験を持つ高齢者に集まっていただき、自身が参加したプログラムに関する意見・改善点を指摘していただいた。さらに今回のプログラム実施者としての参加を要請した結果、5人の参加経験者がボランティアとしてプログラムに参加する同意を得た。これらの介入の結果については、現在、解析中であるが、平成18年度末に報告書の形でまとめる予定である。
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