研究分担者 |
堀 礼子 愛知医科大学, 医学部, 講師 (80329812)
渡邊 美寿津 愛知医科大学, 医学部, 講師 (30298624)
坪井 宏仁 浜松大学, 健康プロデュース学部, 助教授 (20319338)
赤松 康弘 愛知医科大学, 医学部, 助手 (70257658)
山本 敬子 愛知医科大学, 医学部, 助手 (40410815)
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研究概要 |
1.日本人における瞳孔径とその変動パターンの基準値の設定を行うため,人間ドック・健康診断の受診者,健康イベント参加者計190名について,AMTech社製F2D及び浜松ホトニクス社製IRIS C7364を用いて瞳孔画像を得た.このうち,眼科的異常がなく種々の薬剤を服用していない健常成人127名(男性82名,女性45名)について解析した.その結果,年齢階級ごとの瞳孔径の平均値を得るとともに,40歳代以降で瞳孔径が有意に小さくなる傾向を見出した. 2.健康な成人男性38名(平均年齢43.4±8.1)について,CES-Dによる抑うつ度と瞳孔径・瞳孔径変動との関連を検討し,抑うつ度の高いものでは瞳孔径変動の指標であるPUI(Pupillary Unrest Indices)が有意に小さくなること,すなわち瞳孔径の変動が有意に減少することを見出した. 3.愛知医科大学睡眠医療センターの外来患者のうち13名(平均年齢37.3,22-65歳)について睡眠潜時テストとしてTwo Nap Sleep Test(TNST)を施行し,TNSTの計測前に2回,瞳孔径の変動を11分間座位安静にて測定しPUIを算出した.その結果,睡眠潜時とPUIとの関連は有意水準には達しなかった(p=0.07)が,逆相関する傾向を示し,今後の検討の基盤を得た. 4.瞳孔径変動および,腕時計型脈波計からの脈波間隔変動(R-R間隔変動と近似)の分析について,Memcalcにより周波数成分解析および相互相関分析に関する検討を行った. 5.瞬目の瞳孔径変動に及ぼす影響について,種々の補間法を用いて検討した.通常では問題がないとされてきた0.8HZ以下の周波数成分についても,相当の影響がある可能性を示唆する所見を得て,検討を継続中である.
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