研究課題/領域番号 |
17590574
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研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
島田 一郎 富山大学, 大学院医学薬学研究部, 講師 (20272908)
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研究分担者 |
滝澤 久夫 富山大学, 大学院医学薬学研究部, 教授 (90171579)
畑 由紀子 富山大学, 大学院医学薬学研究部, 教務職員 (30311674)
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キーワード | 瀰漫性肺胞傷害 / 高濃度酸素曝露 / マウス(C57BL / 6J) / ハムスター(Slc : Syrian) / ラット(Slc : Wistar / ST) / 肺胞中隔の線維化 / 免疫 / 組織改築 |
研究概要 |
マウス、ハムスター、およびラットに、高濃度酸素(90-95%酸素濃度)を曝露(90-95%濃度酸素)し、瀰漫性肺胞傷害(DAD)モデルを作製した。 急性期に於いては、肺胞内への炎症性滲出および肺硝子膜形成を認めた。慢性期に於いては、一部に於いて、組織改築後の肺気腫形成を確認した。肺胞壁の線維化は、一部にのみ認めた。 更に、DADの発症機序を解明するために、マウス(C57BL/6J)を用いて、高濃度酸素曝露の肺に於けるmRNAの変化を時系列的に調べた。 急性期の高濃度酸素曝露群に於いては、Cystein rich protein 61(CYR61)、Connective tissue growth factor(CTGF)等のmRNAが有意に増加していた。これらの誘導は、血管新生などの器質化過程に関連している可能性があった。また、Surfactant associated protein C(SFTPC)、Cytochrome P450,2f2(CYP2F2)、Lysozyme(LYZS)等のmRNAの有意な減少は、肺胞虚脱および免疫の破綻を示唆した。更に、Tight junction(接着装置)を構成する、Claudin1、Claudin18、Occludin、ZO-1等のmRNAの有意な減少は、肺硝子膜形成の進行を示唆した。 慢性期の検討に於いては、Matrix metalloproteinase 2、Transfoming growth factor-beta 1等のmRNAは誘導され、Tissue inhibitor of metalloproteinase 3は抑制されていた。以上は、組織改築の進行を示唆した。
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