1.研究の目的 喫煙者において禁煙前後の消化管機能、食欲関連ホルモンの各ホルモンの各パラメーターの変化を前向きに検討することで禁煙後の体重増加のメカニズムの理解に近づく。 2.研究実績 (1)平成17年7月11日付けの長崎大学医学部歯学部附属病院臨床研究倫理委員会にて承認され研究を開始した。 (2)平成18年3月9日までに14症例(男性7例、女性7例)から同意取得後に登録が得られた。彼らに対して依存度テスト、呼気CO濃度測定により喫煙状況を把握後、ニコチネルTTSおよびカウンセリングによる禁煙支援を行った。 (3)禁煙支援により3例が成功、5例が失敗、6例が治療継続中である。3例の禁煙成功者のうち2例で禁煙後に数Kgの体重増加が認められた。 (4)喫煙者13例において胃排出能を呼気中の^<13>Cの測定により算出した。Tmax値は58.5±19.5分(n=13)であった。これは我々らの機能性ディスペプシアと健常人を比較した他の研究における健常人コントロール(喫煙者、非喫煙者を含む)57.9±3.6分(n=19)とほぼ同様の値であり、機能性ディスペプシア患者では75.6±4.7分(n=16)であり有意に短かった。 (5)全例より今後の血漿グレリン、血清レプチン、各種サイトカイン測定のための検体を採取し、測定まで凍結保存した。 3.今後の計画 (1)症例の蓄積 (2)各種食欲関連ホルモン値の測定 (3)禁煙前後での各種パラメーターの比較検討
|