研究概要 |
(1)膜型TNF陽性単球の免疫学的特徴の解析 1)患者または健常人末梢血中単球系細胞をFACSを用いて解析したところ、CD14dullCD16+単球はHLA-DR, TLR-2, IL-6, IL-12, IL-18, TNFαの発現がCD14^+CD16^-単球に比し、有意に発現が亢進していた。 2)CD14^<dull>CD16^+単球単離後LPS刺激により、TNFαの産生がCD14^+CD16^-単球に比し、有意に発現が亢進していた。 3)CD14^<dull>CD16^+単球は膜型TNFαの発現が有意に亢進していた。 4)CD14^<dull>CD16^+単球は、Infliximab(抗TNFα抗体)によるアポトーシスをCD14^+CD16^-単球に比し有意に誘導された。 以上より、Infliximabの標的は活性化CD14^<dull>CD16^+単球であることが示唆された。 (2)白血球除去療法(LCAP)による活性化CD14dullCD16+単球の除去 LCAP施行後、末梢血CD14^<dull>CD16^+/CD14^+CD16^-比が有意に減少し、LCAPはより選択的にTNFα産生活性化 CD14^<dull>CD16^+単球を除去していることが明らかとされた。したがって、LCAPは体外にてTNFαを除去する従来にはない副作用を軽減できる'抗TNFα抗体療法'類似治療法といえる。現在、LCAPカラム内にInfliximabを個相化する技術を開発中である。
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