研究課題/領域番号 |
17590643
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研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
石原 俊治 島根大学, 医学部, 講師 (80263531)
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研究分担者 |
モハマド ルミ 島根大学, 医学部, 助手 (00379687)
大嶋 直樹 島根大学, 医学部, 医員 (10403461)
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キーワード | 自然免疫 / Toll受容体 / ネガティブフィードバック調整 / MyD88 / A20 / Tollip / RAK-M |
研究概要 |
Toll受容体(TLR)シグナルの"負のフィードバック調節機構"に関する検討をおこなった。負のフィードバックを担う分子として、リガンド刺激後に最初にTLRの受容体に会合するMyD88の択一的スプライシングによって生じるshort form MyD88(MyD88s)、MyD88会合後の種々のステップでTLRシグナルを抑制するIRAK-M(IL-1R-associated kinase-M)、A20(細胞質性ジンクフィンガータンパク質)、Tollip(Toll-interacting protein)を選定した。これらの分子群の機能解析のために、ヒト消化管粘膜細胞におけるこれらの遺伝子発現をまず検討した。ヒト大腸上皮細胞株のHCT-15、HT-29をTLRのリガンドであるLPS、flagellin、CpG DNAで刺激後に、経時的に負の制御因子(MyD88s、A20、Tollip、IRAK-M)の発現をRNase protection assayとRT-PCRで検討した。リガンドに対する上皮細胞の応答性はflagellinに対するものが最も顕著であり、負の制御因子の遺伝子発現についても、刺激後1時間から経時的に観察された。また、再刺激によるトレランスの誘導についての検討もおこなったが、初回をflagellinによって刺激した場合に強いトレランスが誘導されることが明らかになった。現在、MyD88s、A20、Tollip、IRAK-Mに対するsiRNA発現ベクターを作製し、負の制御因子がTLRシグナルのトレランスに関わるか否かを検討中である。
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