研究概要 |
本年度は、遺伝子のクローニングを行い、細胞外マトリックスであるテネイシンのクローニングを終了した。クローニングしたテネイシンはシークエンスを確認した後、GFP, poly Histidineによるtaggingを行った。これら遺伝子はNIH3T3細胞内に導入し、その発現をウエスタンブロッティングで確認するとともに、蛍光顕微鏡により蛍光を確認した。その他、マウス肝臓をコラゲナーゼ潅流することにより肝細胞を分離し、スフェロイドの形成能を評価する手法を確立した。また、これら細胞の細胞機能の評価として、増殖能を[^3H]標識サイミジン取り込み能およびMTT assayにより評価する方法の確立。その他の増殖因子シグナリングはMAPkinase経路(elk-1, erk-MAPK, MEK, raf1),STAT経路(Jak1, STAT3),myc経路を中心にリン酸化蛋白特異抗体を用いたウエスタンブロッティングにより解析する手技の確立とその標準化を終了した。更に増殖シグナルはelk-1転写シグナルを遺伝子導入によるルシフェラーゼジーンレポーターアッセイにより検出する手法を確立した。従来はラットの肝細胞をコラゲナーゼで潅流してスフェロイド形成を行っていたが、より小さな動物であるマウスを用いてもコラゲナーゼ潅流により肝細胞を単離することが可能であり、更に三次元培養であるスフェロイド化が可能であることを確認した。
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