研究課題
基盤研究(C)
大腸癌細胞、消化管間葉系腫瘍(GIST)細胞、肺癌細胞において炭酸脱水酵素関連蛋白(carbonican hydrase-related protein)の発現をon/off調節し、細胞動態に及ぼす影響と発現の変異する分子の検討を行った。1.CA-RP VIIIを過剰発現させた培養大腸癌細胞(LoVo)はwild typeの細胞に比べ、細胞の増殖能(MTTアッセイ、コロニー形成)と浸潤能(ケモタキシス・チャンバー・アッセイ)の有意な増強を示した。また、Xenograftによる検討で、移植腫瘍増殖速度の優位な増強が確認された。2.CA-RP VIIIの発現を抑制した培養大腸癌細胞(HCT116)はwild typeの細胞に比べ、細胞の増殖能(MTTアッセイ、コロニー形成)が有意に低下した。3.CA-RP XIを過剰発現させたGIST細胞(GIST-T1)はwild typeの細胞に比べ、細胞の増殖能(MTTアッセイ)と浸潤能(ケモタキシス・チャンバー・アッセイ)の有意な増強を示した。4.CA-RP VIIIを過剰発現させた培養肺癌細胞(PC-9)はwild typeの細胞に比べ、細胞の浸潤能(ケモタキシス・チャンバー・アッセイ)の有意な増強を示した。5.CA-RP VIIIを過剰発現させた培養i大腸癌細胞(LoVo)とwild typeの細胞の間で発現の変異の見られる遺伝子をマイクロアレイによりスクリーニングした。発現の変化した遺伝子のうち、数個についてreal-time PCR法によりmRNA発現の変異を再確認した。発現変化の確認された分子の中で、Laminin β3 subunitはアレイで0.18倍、real-time PCRで0.192倍の発現低下が確認され、さらにLaminin 5の他のsubunitであるα3およびγ2のmRNA発現の低下も認められた。6.マイクロアレイにより、CA-RP XIを過剰発現させたGIST細胞(GIST-T1)とwild typeの細胞の間で発現の変異の見られる遺伝子をスクリーニングした結果、数種類の分子の発現が増強(発現量-5.66倍)あるいは低下(発現量-0.09倍)していた。以上の結果より、CA-RPには癌細胞の増殖や浸潤能を増強する機能があり、その分子メカニズムにLaminin 5の関与が想定された。
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